フェラーリ代表のマウリツィオ・アリバベーネは、エンジンパワーでメルセデスとの差が確実に縮まっていることを認めている。

 昨年はコンストラクターズランキング4位、シーズンを通して未勝利に終わるという近年では例がないほど低迷したフェラーリだが、今シーズン開幕までに徹底的にマシンとパワーユニットを改良。今季はセバスチャン・ベッテルがここまでに3勝を挙げ、跳ね馬が表彰台の常連へと復活している。

 メルセデスの非常勤会長を務めるニキ・ラウダはイタリアの「Autosprint」誌に対して、これまで20馬力のアドバンテージがあったが、アップグレードされたフェラーリのパワーユニットと比較すると明らかに差が縮まっており、跳ね馬にトップの座を奪われる可能性もあると危惧するコメントを発していた。

 アリバベーネはラウダの発言に対して「その見解は疑わしいところだが、我々のパワーユニットが明らかに進歩していることは確かで、みんな素晴らしい仕事をしてくれた。この場を借りて、開発に携わったすべての人に感謝したい。パワーユニットは重要な核のひとつだからね」と答え、フェラーリが良い方向へ進んでいると認めている。

「もちろん他のパーツも進化させていかなければならない。ただ、今シーズンのうちに劇的な変化をもたらすのは不可能に近い。でも来年に向けて確実に前進していることは確かだ」

 ラウダの発言に対して慎重な姿勢を取りながらも、メルセデスに近づいている実感を得ているようだ。ただアリバベーネは、それだけでは足りないとしている。

「彼らに近づくことが目標ではない。我々は最終的に彼らの前に出なければならない。来年は、その目標を現実にしなければならないと思っている」

 今季のタイトル争いもメルセデスの独壇場だったが、着実にフェラーリも力を見せた。来季こそは「シルバーアローvs跳ね馬」の頂上決戦が見られるかもしれない。

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