FIAとFOTAの対立がいまだ解決されない中、ロス・ブラウンは、ブラウンGPが来季に向けてニューマシンのデザインを進めていることを明らかにした。

 今週末のイギリスGPを前に、ブラウンは、来季のことが不透明な中でもチームとしてはBGP 002の開発を進める他はなく、自分たちが2010年のF1に参戦することを確信していると述べた。
「これを計画するしかないよ。他に計画するものなんてないからね」とブラウンは、来季について、報道陣に対して語った。
「(FIAとFOTAの)この論争によって、自分たちのエンジニアリング上の計画やレースに関する計画に支障が生じることがあってはならない。1カ月ほど前から新車に取り組んでおり、現在風洞作業の3分の1を新車に費やしている」

 ブラウンGPは、来季のグリッドを確定する必要がある一方で、FOTAへの忠誠も守りたいと考えており、難しい立場に立たされている。
「FOTAはブラウンGPに協力的だった。我々が今F1にいられるのは、彼らの、特にマクラーレンとメルセデスからのサポートがあったからこそであり、助力を申し出てくれたフェラーリのおかげだ。したがって、解決法を見いだそうとしているこのグループを、我々は支持したい」とブラウンは認めた。
「我々のような小規模なインディペンデントとマニュファクチャラーとで、このグループはバランスが取れている。彼らは小規模なインディペンデントをサポートしたいと考えている。したがって、我々はひとつのグループとして共にやってきた。やるべきことに対し、我々はバランスのとれた形でアプローチしていくことができる」

 ブラウンGPは、12日に発表された2010年F1エントリーリストにおいて、条件付きエントリーの扱いとなっている。フェラーリをはじめとする、バジェットキャップ案に反対するチームは、ライバルチーム立ち上げをちらつかせているが、ブラウンは、それを積極的に支持してはいないようだ。
「私は、独立した選手権を支持してはいない。しかしもしそれができるなら、現在のマシンとほとんど同じマシンを使用する別選手権となるだろう」とブラウンは言う。
「今後手に入れるかもしれないものよりも、今手にしようとしているものを確保することを目指さなければならない。しかし、我々は安定してコンペティティブなチームになりたいと思っているし、我々にはそれができると思っているので、バランスをとる必要がある」
「来年にはふたつ大きな変化がある。レース中の給油がなくなり、フロントタイヤのサイズが変わることで、重量配分が変わる。しかしマシンの空力面を改良しようとして行っている今の取り組みは、来年にもかなり役に立つだろう」

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