アレクサンダー・ブルツが、今季限りでレーシングドライバーを引退することを発表した。

 ブルツは1974年生まれのオーストリア人ドライバー。欠場のゲルハルト・ベルガーの代役として、1997年のカナダGPでベネトンからF1デビューを果たすと、自身のF1出走3戦目で初の表彰台を獲得。ベネトンで4年を過ごした後、マクラーレンとウイリアムズを渡り歩き、F1で合計69レースに参戦。2007年のF1を離れると、その後はWEC(世界耐久選手権)などで活躍中だ。

 そのブルツがレーシングドライバーからの引退を決め、コメントを発表している。

「私はF1の世界で12年を過ごし、そしてさらに8シーズン、プロトタイプカーの世界に情熱を注ぐことができ、満足している。それは生涯の半分を楽しみ、そしてモータースポーツの世界で人生の1/4にわたってトップカテゴリーで戦うことができた。そして、プロのレーシングドライバーとしての私の経歴に終止符を打つ、正しいタイミングだと思ったんだ」

「レースでの人生において、多くの感謝と、誇るべき瞬間を覚えている。F1での3回の表彰台、ル・マンでの2回の勝利は、特に忘れることのできない経験だ。F1では、ベネトン、マクラーレン、ウイリアムズというトップチームのマシンをドライブさせてもらうことができて、僅かばかりのトロフィーを彼らのコレクションに加えた。そして何より、テストをしたり、マシンを開発する作業が大好きだった」

「耐久レース、特にル・マンは、実に無情なスポーツだった。レースの大半、例えば15時間をトップで走行していても、DNFに終わってしまうこともあるんだからね」

「私の将来は、今後もレースの周囲で進んでいくはずだ。それが、私の“血”なんだろうからね。交通安全やサーキットデザインに関するビジネスが今も進行中だし、しかも拡大を続けている。レーシングスーツを着ていない姿で、お会いできると思うよ」

 ブルツは現在、トヨタTS040ハイブリッドを駆ってWECに参戦中。チームメイトはステファン・サラザンとマイク・コンウェイだ。そして、11月21日に決勝レースが行われる、今季最終戦のバーレーンラウンドが、ブルツのレーシングドライバー引退レースとなる。

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