17日、今シーズン3回目となるF1合同テストが先週に引き続きスペインのヘレス・サーキットで幕を明けた。参加チームはロータスが新たに加わり11チーム。初日は時折雨が降る中で各チームが走行を行い、レッドブルの新車RB6を駆るセバスチャン・ベッテルがトップタイムをマークした。
前日の夜から朝にかけて雨が降ったため、セッションスタート時はウエット、その後コースは乾き、再び雨が降るという、不安定なコンディションとなった。ベッテルは空力およびメカニカルセッティングのテストを行うなどして103周を走りこみ、1分22秒593のタイムでこの日のトップとなった。
2番手はマクラーレンのルイス・ハミルトン。ハミルトンは、午前中にマシンがストップ、赤旗を出しているが、小さなシステムエラーだったとのことで、その後はトラブルなく走行、MP4-25のバランスおよびセッティング向上の作業に取り組んでいる。
フェラーリのフェリペ・マッサが3番手。フェラーリは新たなF10シャシーを投入したものの、小さな空力およびメカニカルアップデートがなされたのみで、前回のマシンから大きな変更はなし。マイナートラブルのため、午後のセッション終了間近に一度コース上でマシンをとめたが、マッサは、タイヤ比較などの作業に取り組んでいる。
4番手はトロロッソのセバスチャン・ブエミ。変化するコンディションの中で、ブエミはドライ、インターミディエイト、エクストリームウエットのそれぞれタイヤの交換時期を探るテスト、ブレーキシステムの評価などを行った。
ザウバーのペドロ・デ・ラ・ロサがC29で5番手タイムをマーク。デ・ラ・ロサは1日を通して、3種類のタイヤの評価とそれぞれを履いた状態のセッティング作業に取り組んだ。
6番手はメルセデスGPのミハエル・シューマッハー。シューマッハーはコンディションに合わせて各タイヤでのテストを行い、ドライ時に予定されていたロングランもこなしている。
フォース・インディアからはエイドリアン・スーティルとテストドライバーのポール・ディ・レスタのふたりが参加、それぞれ7、8番手に続いた。午前中はディ・レスタがVJM03を初走行、午後にスーティルがステアリングを引き継いでいる。
9番手にはルノーのビタリー・ペトロフが入った。ルーキーのペトロフは、変化するコンディションの中でドライでの走行経験をあまり積めず、有意義な作業ができずに終わっている。
ウイリアムズのルーベンス・バリチェロが10番手に続いた。バリチェロは、いくつかのトラブルに見舞われたため、最もいいコンディションの時に走行ができず、タイムは下位に終わった。
この日公式テストデビューを果たしたロータスは、ファイラス・ファウジーが76周を走りこみ、FIAのスーパーライセンス取得基準を満たす300kmを走破した。マシンは、オーバーヒートとパワステのトラブルはあったものの、大きなトラブルなく走り、11番手のタイムをマークしている。
最下位12番手は、今回2回目のテストを迎えたヴァージン・レーシング。この日はティモ・グロックが担当したものの、10周しか走行できずに終わっている。