7日、今シーズン初の合同テストがスペインのヘレス・サーキットで開幕。11チーム12名のドライバーが走行するなか、F1復帰後、初の本格テストとなったロータスのキミ・ライコネンが初日のトップタイムをマークした。
マルシャを除く11チームが集まり、王者レッドブルら多くのチームが新車を走らせた合同テスト初日。この注目を集めるセッションでロータスE20を駆るライコネンが全体のトップタイムで存在感を見せた。ライコネンは朝の時点ですでに50周を消化するなど序盤から積極的に周回を重ね、最終的にはルーベンス・バリチェロが記録した昨年の総合トップタイムをコンマ1秒半削った。
新車VJM05でいきなり100周以上を消化したポール・ディ・レスタが2番手。一方、新車のデビューを遅らせているメルセデスは、昨年型のW02をニコ・ロズベルグとミハエル・シューマッハーがシェア。ロズベルグが3番手、シューマッハーは6番手につけている。
前日に公開されたCG画像で、エアインテークのような処理を段差ノーズに施したレッドブルのRB8も実車がトラックデビュー。だが、霧の影響でパーツの到着が遅れたことからやや遅れての走行開始となり、初日のステアリングを握ったマーク・ウエーバーは、午後のセッションでライコネンの1秒以内になんとか収まった。それでもRB8はトップスピードで最初に300km/hオーバーを記録している。
メルセデスのシューマッハーを挟み、5番手と7番手につけたダニエル・リカルドと小林可夢偉は共にセッションで赤旗中断の原因をつくった。トロロッソSTR7を走らせたリカルドは、油圧のトラブルによりセッション途中で走行を切り上げることに。一方の可夢偉は、燃料切れでストレート上にマシンを止めたものの、その後は走行再開にこぎつけた。可夢偉はそれ以降、ベストタイムを更新することはなかったが、終わってみればこの日最多の106周を走り切っている。
ロールバーにテレスコープ・ゲージを装着したマクラーレンMP4-27のジェンソン・バトンは、ライコネンから1.8秒遅れの8番手。リヤウイングのフロービズなど開発作業に集中したフェラーリF2012のフェリペ・マッサは9番手となった。ケータハムは幸先良いスタートを見せたものの、途中でスターターシャフトが壊れ、ヘイキ・コバライネンはわずか28周でこの日の走行を終えている。
ウイリアムズFW34を走らせたパストール・マルドナドは11番手。12番手は、昨年モデルのHRT F111をドライブしたベテランのペドロ・デ・ラ・ロサとなった。