初日に引き続き雨まじりの不安定なコンディションとなったヘレステスト2日目。この日、タイムシートのトップにつけたのはウイリアムズのルーベンス・バリチェロだった。しかし、各チームとも変化する路面コンディションへの対応に追われる一日となり、ロータスのヘイキ・コバライネンはクラッシュを喫してマシンにダメージを負うなどしている。
18日のヘレスも天候に恵まれず、時折激しい雨が降り、風も強く、チームの作業の進行を妨げた。そんな中、バリチェロはFW32コスワースでセッティング、システムチェックなどを行い、12人中最多の98周を走りこみ、1分27秒145のタイムでこの日のトップとなった。
2番手に続いたのはルノーのビタリー・ペトロフ。ペトロフはウエットコンディションの走行経験を積み、スタート練習、ピットストップ練習などにも取り組んでいる。
レッドブル・レーシングのセバスチャン・ベッテルが3番手。この日も雨のため予定していた作業ができず、ウエットタイヤでのテストを行うこととなったが、ベッテルはマシンの信頼性の高さに満足感を表している。
4番手はメルセデスGPのニコ・ロズベルグだった。ロズベルグは午前中はウエットのセッティング、午後にはピットストップなどを含むレースの流れのシミュレーションを行った。
フェラーリのフェリペ・マッサが5番手に続いた。マッサはコースアウトとメカニカルトラブルのためにプログラムを予定どおりに行えなかったものの、92周を走破している。
一方、6番手、ザウバーのペドロ・デ・ラ・ロサは8周しか走行しなかった。前日と同じ悪コンディションとなり、すでにデータは得ているため、走行を重ねても意味はないと考えたと、デ・ラ・ロサとチームは説明している。
フォース・インディアからはポール・ディ・レスタとビタントニオ・リウッツィが参加、それぞれ7番手と9番手につけた。ディ・レスタは午前、リウッツィは午後の走行を担当した。
前日はハイドロリックトラブルに見舞われ、ほとんど走行できなかったヴァージンだが、トラブルを解決、この日はティモ・グロックが72周を走りこむことに成功し、フォース・インディアのふたりに割って入る8番手タイムをマークした。
マクラーレンのルイス・ハミルトンが10番手。悪天候のため予定のプログラムを諦め、ハミルトンとチームはシステムチェックなどを行っている。タイムが下位となったのは、ドライタイヤでの走行を3周しか行っていないためとチームは説明している。
11番手にはトロロッソのセバスチャン・ブエミが続いた。悪天候に加えて、ブエミのマシンにはハイドロリックトラブルが発生し、トロロッソはプログラムを予定どおり行えなかったと述べている。
ロータスからはコバライネンが登場、初めてT127をドライブした。しかしコバライネンは30周を走行した時点でコースアウトを喫してタイヤバリアにクラッシュ、フロントウイングを壊してしまった。スペアパーツの用意がなかったため、ロータスはこの日、それ以降の走行ができず、タイムは最下位12番手となった。