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F1ニュース

投稿日: 2011.10.29 00:00
更新日: 2018.02.16 05:42

ベッテル、タイヤ装着でピレリを打ち負かす


2011 インド GP
ベッテル VS ヘンベリー:タイヤフィッティングで勝負
2011 年 10 月 28 日、デリー

昨日の午後、インドのブッダ・インターナショナル・サーキットにて、F1連覇を達成したセバスチャン・ベッテルと、ピレリ・モータースポーツ・ダイレクターのポール・ヘンベリーが、ユニークなタイヤフィッティングで勝負しました。

ベッテルとヘンベリーは、P Zeroタイヤを、ともにゼロからフィッティングしなければなりません。リムにタイヤを装着させ、正しい空気圧となるよう設定し、適切な重量となるようにバランスを取る作業などが含まれます。タイヤ業界の長年の経験が世界王者の闘争本能に勝るのかどうかを見ようと、世界中のTVクルーたちが彼らを見守りました。

タイヤのフィッティングは、同時に多くの正確さが求められる、肉体的に厳しい仕事です。エッジに専用の潤滑剤を塗った後、タイヤをリムに装着し、空気圧とホイールバランスの調整を正確に行う必要があります。

通常、F1開催地には20人の経験豊富なピレリのタイヤフィッターがおり、彼らは、1本のタイヤを約2分半でフィッティングします。この“インストラクター"達の助けを受けながら、ベッテルとヘンベリーは、フィッティング作業を完了しましたが、両者ともプロのフィッターよりも少し多くの時間を要しました。

ベッテルがP Zeroチャレンジを5分13秒で完了したのに対し、ヘンベリーは5分44秒を要しました。レッドブル・レーシングのドライバーが、またしても勝者として宣言されたのです。その後、ベッテルは、ピレリのフィッターチームと彼らの仕事について歓談していました。

ヘンベリー:「セバスチャンの勝利はすっかり見慣れています!本当にタフな作業でした。私は、もう15年くらいフィッティングを行っていませんでした。セバスチャンは、一度も行ったことがないのに本当によくやりました。彼が持つ本物の競争精神と細部に渡る正確な注意力を見ることができました。しかし、私も彼も空気圧とホイールバランスを正確に設定できたとは思いません。セバスチャンのタイヤは、まだ65PSIに設定されています。だからと言って彼の連勝にケチをつけようとは思っていませんよ。大事なことは、とても楽しかったということです。そして、あらためて、フィッターたちのF1への貢献に感謝したいと思います」

セバスチャン・ベッテル:「ポールとの勝負は、とても楽しく興味深いものだったよ。カートをやっている頃、同じような経験をしたことがある。ピレリのフィッターたちが説明してくれた時は、実際よりも簡単に見えたんだけどね。ポールと僕のタイムはとても接近していたけど、最後に僕のタイヤが、ちょっとだけ早くリムの上にジャンプしておさまったんだ。僕は、そのままチェッカーフラッグまでリードをコントロールしたよ」

楽しいイベントは今日で終わり、シリアスな作業が始まります。ドライバーたちは、真新しいブッダ・インターナショナル・サーキットの最初の感触を味わいます。ピレリは、今週末、1800近くのタイヤフィッティングを行います。ベッテルとヘンベリーがフィッティングを行った2本のP Zeroオレンジ・レイン・タイヤは、誰のクルマにも装着されることはありません。

今回のイベントのお土産として、ベッテルとヘンベリーに賞品がプレゼントされました。ベッテルには、50%スケールのピレリ風洞実験用タイヤが、ヘンベリーには、2010年のチャンピオンカーであるレッドブル・レーシングカーのカーボンファイバー素材が贈られました。


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