バーレーンでのシーズン前最後のF1合同テスト3日目、セバスチャン・ベッテルがレッドブルRB10・ルノーの走行に臨んだが、1周も走り切ることができずに終わった。
前日はダニエル・リカルドがここまでで最長の20周のロングランもこなし、3番手タイムを出し、ポジティブな一日を過ごしたが、ベッテルが登場した1日には、再びレッドブルはトラブルに苦しむことになってしまった。
午前中、インスタレーションラップを走り切る前に電気系トラブルが発生、ベッテルはマシンをコース上で止めざるを得なかった。
チームはスクリーンを立ててガレージを隠す形でマシンを修復。ランチタイム前にベッテルはコースに復帰しようとしたが、ピットレーン出口で再びマシンが止まってしまい、その後、マシンが再び走ることはなかった。
トラブルの影響でマシンにダメージがあったため、この日のうちにコースに復帰することはできなかったと、チームは説明している。
「今週は先週のテストよりかなりいい状態で臨めると思っていた。でもそうではなかった」とベッテル。
「この時期に感情的になっても意味がない。一歩一歩進んでいくだけだ」
「問題がどの程度深刻か、チームの人間は把握している。ルノーの方でも僕らの方でもね。この5年、僕らはチームとして一緒に戦ってきて、素晴らしい結果を出してきた」
「今までも難しい時期はあった。(2010年には)残り2戦の時点でエンジンブローがあり、それがタイトルの行方に影響しそうになった。僕らの側にも、ドライバーの側にも、ミスはあった。僕らはチームだ。こういうことは起こるものだ」
「何かを責める理由なんてない。全員が、今が難しい時期であることを理解し、それを乗り越えようという強い意欲を持っている」
2回目と3回目のテストがヨーロッパのファクトリーから離れたバーレーンで行われ、しかも2回が数日しか置かずに開催されたことも、問題解決の障害になったとベッテルは述べている。
「2週間後、新しいパーツをたくさん導入する予定なので、多少状況がよくなると思う」とベッテル。
「たくさんの問題が発生し、それによってたくさんのパーツがダメージを受けた。でも(新しいパーツは)すぐには届かない。バーレーンで問題を修復するのは簡単ではない。でもオーストラリアに着く時にはもっといい状態になっているだろう」
RB10は走れさえすればいいパフォーマンスを発揮できると、ベッテルは考えている。
「ここまで本当に少しの周回しか走っていないけれど、その中でマシンのフィーリングはよかった」
「マシン自体にはとても満足できた」
「全体的なグリップに関しては去年より後退してはいるけれど、それほど悪くはない」
「その点には期待を感じられる」