バーレーンでのシーズン前最後のF1合同テスト4日目最終日、セバスチャン・ベッテルがレッドブルRB10・ルノーの走行を行った。
ベッテルは午前のセッションで周回を重ねるが、ターン1でコースオフ。この日最初の赤旗を出した。チームは「マシンフロント部のメカニカルトラブル」が発生したためと説明している。
午後にベッテルはコースに復帰し、レースシミュレーションに取り掛かるが、他のマシンの赤旗などにより、やり遂げることができなかった。
ベッテルはようやく77周というまとまった周回数を走行、1分37秒468で9番手となった。
テストを終えたベッテルは、RB10については、信頼性の問題だけでなくペースに関しても心配していると語った。テスト最終日のベッテルのタイムは、トップに立ったメルセデスのルイス・ハミルトンから4秒190遅かった。
RB10のラップタイムについて懸念を感じているかと聞かれたベッテルは「感じている。それは秘密でも何でもない」と答えた。
「いくつかの理由があって、僕らは上位勢のようなタイムを出すことができない。でも今は単純なペースよりも、解決しなければならないもっと大きな問題を抱えている」
開幕戦オーストラリアGPの金曜まで11日しかなく、自分たちが優勝するチャンスは大きくないと言うベッテルだが、遅れを取り戻すために全力を尽くすと述べた。
オーストラリアでレッドブルが勝つ可能性について聞かれたベッテルは「とても難しいけれど、僕らが有力候補であるとは考えていない」と語った。
「僕らは十分な周回を走っていない。他の何チームかに匹敵するような速さもない。僕らがいつトップに到達できるか、見ていくしかない」
「状況は落ち着いてくるだろう。この2週間を活用し、新パーツをマシンに導入し、今得ている最大限の知識をベースにさらなる向上を積み重ねていかなければならない」
レッドブルがプレシーズンテストで走行した走行距離は、マルシャとロータスに次いで少なく、わずか1711kmにとどまった。一方、メルセデスは約5000kmを走り切っている。