F1アブダビGPの予選で3番手を獲得したレッドブルのセバスチャン・ベッテルが、燃料規定の違反により予選失格を言い渡された。
ベッテルは、予選終了後のインラップ中に、チームからの無線でマシンを停止するように指示され、ターン19のコース脇にマシンを止めた。
その後、レーススチュワードがレッドブル側に停止の理由を説明するよう求め、審議が数時間近く続けられていた。
しかし調査の結果、ベッテルのマシンは規定された1リッターの燃料サンプル状態を満たしていなかったことが判明し、スチュワードは彼を予選失格処分とした。これによりベッテルは日曜の決勝レースを最後尾からスタートすることになると見られている。
F1のテクニカルレギュレーションでは、セッション後のマシンは自力走行でパルクフェルメに戻らなければならず、車両からは1リッターの燃料サンプルを抽出できる状態でなければならないと定められている。
レギュレーション第6.6.2条には以下のように記されている。
「競技参加者は、イベント期間中のいかなる時期においても、車両から1リッターの燃料サンプルを引き抜かれる可能性があることを承知していなければならない」
「不可抗力を除いて(それが競技審査委員会に認められた場合)、プラクティスセッション終了後に燃料サンプルが要求された場合、該当する車両はまず自力でピットに走行して戻らなければならない」
今年のスペインのGPでも、予選トップタイムを記録したルイス・ハミルトンが今回のベッテルと同じような状況に陥り、予選結果の剥奪によって最後尾スタートを強いられた。
ベッテルの予選失格により、3番手にはウイリアムズのパストール・マルドナドが繰り上がり、タイトル争いのライバル、フェルナンド・アロンソも4列目7番手から3列目スタートに変わることになる。
残り3戦時点でランキング2位につけるアロンソは、首位のベッテルを13ポイント差で追っている。