15日、若手ドライバー育成プログラムであるフェラーリ・ドライバー・アカデミー(FDA)の走行がフィオラノで行われ、セルジオ・ペレスとジュール・ビアンキが2009年型マシン、フェラーリF60を走らせた。
現在ザウバーでF1に参戦中のペレスは、今年FDAに加入した。2日にわたってシミュレーターを使用した後、ペレスはF60でフィオラノを走行、46周を周回し、ベストタイムは1分00秒650だった。
次にビアンキがマシンの走行を行った。彼は2010年にFDAに加入し、今年はフェラーリのマシン開発にかかわっている。ビアンキは70周を走行し、ベストタイムは1分00秒213だった。
「今日はペレスとビアンキを別々のプログラムで走らせた」とアカデミーの責任者であるルカ・バルディセリ。
「セルジオはフェラーリに乗るのがこれが初めてだったが、感心したよ。彼は最初からアグレッシブさと速さを見せ、非常に短い時間でマシンに適応できた。彼は年齢の割りに非常に成熟しており、シングルシーターでのキャリアの期間を上まわる理解力を見せた」
「ビアンキは昨年から我々のメンバーだ。彼のマシンにはコース走行中のマシンとシミュレーターとの相関関係を調べるための特別なセンサーを装着した。データ収集が目的であったため、彼のラップの多くは“中間的”なものだった」
ペレスはフェラーリでの走行は夢であり、今後のキャリアにとっても重要なことだと述べた。
「僕にとって本当に特別な1日だった」とペレス。
「1年の間にテストを行える回数が限られているなか、僕が前進し学習するために今回の機会を与えてくれたフェラーリに感謝したい」
「フェラーリを走らせることは僕にとって夢だったし、僕のキャリアにとっても重要なことだ。このようなチームの中で学習し、違った作業のアプローチを経験できた」
フェラーリで将来走る可能性について聞かれたペレスは、まだ長い道のりがあり、今はザウバーで走ることに満足していると語った。
「今いる場所でもっと向上する余地はあると思うし、それが今の目標だ。今後どうなるのかを予想することはできない。僕の夢はワールドチャンピオンになることであり、それがこのようなチームで達成できたら最高だけどね。フェラーリ・ドライバー・アカデミーとの今回の経験から多くのことを学んだ。シミュレーター作業、エンジニアとのミーティングといった経験は、今季の残りレースにも、その後の将来にも役に立つだろう」