マクラーレンのチームプリンシパル、マーティン・ウィットマーシュは、ルイス・ハミルトンの後任としてポール・ディ・レスタを選ばなかった理由のひとつは、スポンサー面の事情であることを明らかにした。
ハミルトンは来季メルセデスに移籍することが発表され、マクラーレンは後任としてセルジオ・ペレスの起用を決めた。
ウィットマーシュはメルセデスの契約が発表される2日前にハミルトンから知らされたと語ったと、ロイターが報じている。
「2日前に知った」とウィットマーシュは述べ、アジアのどこかにいたハミルトンから電話があったことを明かした。
マクラーレンはここ数カ月ペレスのパフォーマンスに注目していたといい、ハミルトンの決断を聞くとすぐにペレスの獲得に動いたという。
マクラーレンはハミルトンとジェンソン・バトンのオールイギリスチームとして参戦してきたが、スポンサーの一部が英国色を弱めることを望んでいたとウィットマーシュは明かした。そのため、候補のひとりだったスコットランド出身のディ・レスタをハミルトンの後任として採用することができなかったとウィットマーシュはほのめかしている。
「パートナーの一部にとって、チームにヨーロッパ色、ラテン色が加わることは大きな魅力だ」とウィットマーシュ。
「もちろん全員を満足させることは不可能だが、我々は今後、アピールの幅を広げることになる」
ウィットマーシュは「ポールのことはよく知っており、彼を高く評価している。だがこれまでどおりでいくと英国色が強すぎるかもしれない」と述べたと、motorsport.comは報じている。
メキシコ出身のペレスはキャリアを通してメキシコの大手通信業者テルメックスのボス、カルロス・スリムの長男のサポートを受けている。
マクラーレンは現在大手携帯電話会社ボーダフォンとタイトルスポンサー契約を結んでいるが、ウィットマーシュは木曜にスリムJrと話をし、スリムがペレスのマクラーレン移籍を全面的に支援していることがわかったと述べている。
「彼ら(テルメックス)は、我々がボーダフォンとパートナーシップを結んでいることは知っており、それを尊重している。我々がセルジオを選んだのは、彼がF1で最も才能あるドライバーのひとりだと考えているからだ」
「セルジオの支援者は大勢おり、彼らはセルジオがマクラーレンのような素晴らしいチームに加入することを喜び、彼の邪魔をしたくないと考えている。彼らのこれまでの支援には感謝している」