マクラーレン・メルセデスは、ジェンソン・バトンの加入に伴い、エンジニアリングチームの異動を行った。これはバトンが、以前から所属しているルイス・ハミルトンに対して不利にならないための措置だという。
今までハミルトンのレースエンジニアを務めていたフィル・プルーは、プリンシパルレースエンジニアに昇格、元テストエンジニアでフェルナンド・アロンソやキミ・ライコネンと共に働いてきたアンディ・レーサムがハミルトンの担当につく。バトンのエンジニアには、ハミルトンの担当についていたジャコブ・アンドレーセンが就任する。
マネージングディレクターのジョナサン・ニールは、新加入したバトンに不公平にならないようにとった措置だと説明している。
「ジェンソンがマクラーレン・テクノロジー・センターを訪れた時、彼に『ここはルイスのチームかい?』と聞かれた」とニール。
「私はこう答えた。『もちろんそうだ。ルイスのチームだよ。それと同時にヘイキ・コバライネンのチームでもあり、フェルナンド・アロンソのチームでもあり、ファン-パブロ・モントーヤやキミ・ライコネンのチームでもあった。そしてこれから君のチームにもなるんだ』とね」
「いい時期だと感じた。新しいドライバーが加入し、リソースリストリクション協定により、考え直すべき問題が出てきた。これが我々にとってきわめていいタイミングで起こったのだ」
「2007年にルイスにしたのと同様に、ジェンソンの周囲にエンジニアリングチームを作り上げたいと思った。ジェンソンの生来のスムーズなドライビングスタイルを最適に生かせるような強力な集団を作り上げたいと思ったのだ」