マルシャは、これまで戦略的な判断でKERSの搭載を見送ってきたが、2013年型マシンMR02で初めてKERSを搭載、昨年のマシンをさらに進化させたとして、今シーズンに向けて大きな期待を抱いている。
2012年、マルシャはシーズン終盤までコンストラクターズ10位の座に位置していたが、最終戦でケータハムに敗れ、11位となった。しかしチームは2012年のマシンは参戦して3年の中で最も高いパフォーマンスを見せたと自信を持っている。
マルシャにとって、MR02は、最初からCFDと風洞の両方を使用して開発した初めてのマシン。MR01のラウンチ段階までは、マシン開発はすべてCFDによって行われていた。
チームは冷却効率の強化を図り、新しいサイドポッドデザインのソリューション、よりアグレッシブなコアンダスタイルエキゾーストを採用し、今後この部分の開発を重点的に進めていくという。
また、マルシャは今年のマシンからウイリアムズのKERSシステムを搭載、これによるさらなるパフォーマンスの向上を期待している。
チームプリンシパル、ジョン・ブースはMR02の発表に際して次のようにコメントしている。
「2013年最初のプレシーズンテストを前に、新車MR02に非常にポジティブな感触を抱いている。また、マルシャF1チームの前進において次なる重要な時代を迎えるにあたり、大きな期待を感じる」
「MR02において、昨年のパッケージの要素を進化させつつ、新たにKERSシステムを搭載することに成功したと、我々は自信を持っている」
「2012年に何度となく言われてきたことだが、我々は開発において素晴らしい進歩を達成しながらも、KERSがないことが直近のライバルたちとの序列において決定的な要素となっていた」
「しかし我々がこれまでKERSを搭載しなかったのは戦略的な判断だった。空力的な向上に集中し、できる限り強力なベースを築いてからKERSを搭載することに決めていた。それによってKERS搭載が比較的スムーズにいくと考えたからだ。ここまでのところ、予想どおりにうまくいっている」
「まだプレシーズンの開発プログラムの初期にすぎないが、今後に向けてチームには大きな期待があふれている。今日MR02が初めてコース上を走るところを見るのが楽しみだ」