2009年F1第2戦マレーシアGP土曜に行われた予選で、ポールポジションを獲得したブラウンGPのジェンソン・バトンをはじめ、各ドライバーたちが、それぞれのセッションについて語った。
2009年F1第2戦マレーシアGP土曜日ドライバーズコメント
1 ルイス・ハミルトン(マクラーレン) 予選13位
だいたい予想どおりの予選順位だったよ。僕らにはQ3に進出するだけのペースがまだない。だけどバランスの感じはそんなに悪くないんだ。ただコーナーで、十分なスピードをキープすることができない。この先の2、3レースで改善されることを期待しているよ。明日は思いっきりレースをして、ベストを尽くして、ポイントを獲得を狙う。
2 ヘイキ・コバライネン(マクラーレン) 予選14位
トップ10に入るのが難しいことは分かっていたから、僕の結果は大体予想どおりだよ。前方のクルマとの差はメルボルンの時より小さいので、自分たちが正しい方向に向かっているという自信はある。だけどまだ少しスピードが足りないんだ。今日のバランスは僕の好みに完璧に合ってはいなかったけどベストは尽くしたし、明日のレースでは楽しいバトルに期待している。
3 フェリペ・マッサ(フェラーリ) 予選16位
すごくガッカリしている。パフォーマンスが足りないせいで16番手に終わるなら、その結果を受け入れるけど、こんなのは余計にガッカリだ。コースは1周ごとに良くなっていったので、僕の最初のアタックは完璧でも十分でもなかった。僕らが時間内に対処しなかったから、もう1回アタックするチャンスを逃してしまった。誰かひとりのせいではない。僕らはチームで、負けるときも勝つときも一緒なんだ。予選に対するアプローチの仕方を、これまでとは変えなくてはならない。ミスをしている余裕はないし、最初のセッションからベストを尽くさなきゃいけないんだ。それでも僕のモチベーションは、とても高いよ。グリッドの後方からレースに挑戦するのは初めてではないし、力強いペースを持っていることを、当てにしていいことも分かっている。順位を回復するために全てのチャンスを活かすよう、努力しなければならないね。
4 キミ・ライコネン(フェラーリ) 予選9位
正直に言って、今の一番の問題は僕らがトップと争うのに十分な速さがないことだ。クルマは特にここが足りないということはないんだけど、今日僕らより前でフィニッシュしたチームと同じだけの速さを得るには、グリップが十分ではない。明日のレースはとても厳しいものになる。スタートでできる限りのことをやってみるよ。オーストラリアでのスタートはすごく良かったんだけど、逃げ場所がなくなってしまったんだ。でもここはストレートが長くて、コースも広いからね。その上、昨日僕らが見たところでは、僕らのペースはコンペティティブだ。僕らはパフォーマンスを向上させなくてはならないが、レギュレーションをできるだけ早く明確にすることも、進むべき方向を見定める上で、非常に重要だ。どちらのタイプのタイヤも距離を走るとうまく機能しているから、それを活かすよう努力する。
5 ロバート・クビカ(BMWザウバー) 予選8位
今日自分が達成したこの結果に、満足しているよ。フリー走行の後、特に大きな変更をしたわけでもないのにクルマがボトミング(底付き)してしまい、安定感がなくなって運転しづらくなってしまった。コーナーではできるだけのことをしたけれど、ここはストレートが長いから、KERSを搭載したクルマに大きなアドバンテージを与えることになる。僕はコースの汚れている側からのスタートな上、後ろにはKERSのあるクルマが何台かいるから、スタートはかなり面白くなるだろうね。
6 ニック・ハイドフェルド(BMWザウバー) 予選11位
もちろんガッカリしているよ。Q2では7番手で無難な感じだったのに、2回目のアタックではアウトラップで混雑に巻き込まれてしまった。2台のクルマが前にいて、後ろにも1台いたからタイヤを暖めるのに必要なペースで走ることができなかった。しかも重要なアタックはイマイチの出来だったんだ。昨日比較をしてみて今日はKERSを使っていたんだけど、これが助けになったよ。特にセクター1では、ほとんど常に僕が一番速かったんだ。
7 フェルナンド・アロンソ(ルノー) 予選10位
今朝は熱がなかったから、クルマを運転するにはマシな状態だったよ。予選では5番手か6番手を期待していたから、今日の結果はちょっと残念だったね。全体的にクルマの調子はオーストラリアの時より良いけど、まだ速さが十分ではないから改善が必要だ。それから明日のレースでKERSがどんな役割を担うかも、見定めなきゃならないね。
8 ネルソン・ピケ(ルノー) 予選17位
午前中の様子から、難しい予選になるかもしれないとは思っていた。だけど午後は、もう少し良い結果が出せても良かったな。最後のアタックは終盤に少し攻めすぎて、0.3~0.4秒ロスしたんだけど、それが高くついたね。予選で最高の力を出せなかったことには当然ガッカリしている。でもそれは忘れて、明日のレースのことを考えるようにするよ。
9 ヤルノ・トゥルーリ(トヨタ) 予選2位
チーム全員が素晴らしい仕事をしてくれた。トラフィックに巻き込まれることもなく、クルマの調子も良かったので、今日は本当にうまくいった。今はクルマの力強さが感じられるが、昨日のフリー走行はとても難しかったから、実際のところ2番手に入れる自信はなかった。エンジニアと一緒にデータを分析して、セットアップを改善するために一生懸命作業をしたおかげで、予選の結果を出すことができた。ほんの少しの差でポールポジションを獲得できなかったのは、ある意味残念だけど、それだけ接戦になっているということだ。昨年に比べて今シーズンの僕らはもっと競争力があるし、トップ6ではなくトップ3の争いに加わっている。明日の決勝では良いレースができることを望んでいるし、できる限りの力を出して戦うよ。
10 ティモ・グロック(トヨタ) 予選5位
全体的に見て予選はうまくいったし、3番手からのスタートには満足している。だけどQ3最後の走行では、重い燃料状態でのクルマの感覚に慣れるために四苦八苦していたから、少し不満が残っている。それはつまり、クルマの性能を100%出し切れなかったということ。Q2は軽い燃料状態だったけど、最初の走行でいくつかミスをしてしまった。でもその後、2周目は完全に良い走りができたからタイムには満足している。最終的に2台揃ってトップ3に入れたので、チーム全体にとって喜ばしい結果になったね。明日のレースは油断ならないし、ヤルノと僕はお互いにプッシュしていくつもりだけど、天候が重大な要因になってくるだろうから気をつけないとならない。
11 セバスチャン・ブルデー(トロロッソ) 予選15位
予選で予想したより速く走れたのは、素晴らしかったよ。だけどそれでもまだ、僕らの望む位置までは行けていない。もっとクルマを進化させていったら、スペインくらいまでにはその位置にたどり着けるかもしれないと期待しているんだ。明日が雨になってほしいかどうか、自分でも分からない。でもそうなったら、ポイントを獲得する最高のチャンスになるかもしれないね。
12 セバスチャン・ブエミ(トロロッソ) 予選20位
最後から2番目のタイヤセットを履いていた時はQ2に進出できるポジションだった。その後で最後のセットに履き替えて、セクター1と2でタイムを縮めることもできた。でも残念なことに最終セクターで縁石に乗り上げて、グラベルに突っ込んでしまったんだ。明日は変わりやすいコンディションになるとベストかな。その普段とは違うシチュエーションから、どれだけのものを得られるかだ。
14 マーク・ウエーバー(レッドブル・レーシング) 予選7位
タイトな予選だったね! なかなか楽しいセッションだったよ。僕らと他のクルマとの間にもう少し余裕があれば良かったんだけど、今はそうはいかないね。7番手は僕がなし得たベストな結果だよ。僕らのこの戦略でいけば、明日どうなるか、見てのお楽しみだ。
15 セバスチャン・ベッテル(レッドブル・レーシング) 予選3位
僕はペナルティを科せられていて、それに対してできることは何もない。秘訣は自分が今ここでやるべきことに集中するということだ。僕はレースをするためにここにいるんだから、それが僕らのすることだ。もちろんクルマがQ1、Q2、Q3でレベルの高いパフォーマンスを見せているというのに、明日10グリッド降格になるのは残念だよ。僕らはずっと、トップ5に入っていたんだから。明日は苦しい1日になるだろうけど、期待はしているし、不可能なことは何もない。雨が降ればかなりの混乱が起きるだろうから、それを望んでいるけど、どうなるかな。
16 ニコ・ロズベルグ(ウイリアムズ) 予選6位
明日のレースではグリッド上4番手になるから、とても嬉しい。Q1、Q2での僕らの全体的なペースは望んでいたほどではなかったんだけど、仕事をするには十分なものが得られた。その後Q3で燃料を少し積んだらフィーリングがとても良くなって、6番手につけることができた。他のクルマにペナルティが科せられているから、2列目に並べるんだ。このスタートポジションと、この良いクルマと戦略があれば、表彰台を目指すチャンスがあると楽観視できるだろう。ひとつ考慮すべきなのは、もちろんスタートだ。僕の周りで誰がKERSを使うのかを、チェックしておかないとね。明日は絶対にドライでレースしたい。その方が安全だからね。でももし雨で混乱が起きたとしても、問題にはならない。どちらの状況でも、ベストを出し尽くすよ。
17 中嶋一貴(ウイリアムズ) 予選12位
クルマの調子は良くて、コクピット内でも良い感触を得られていたし、今日は全てがうまくいっていた。だけどQ3に進出するには、あと0.1秒削る必要があったんだ。それでも最善な戦略をとるために、燃料を自由に積むことができるようになった。これとロングランのペースが良いおかげで、レース中に懸命に努力していけば良い結果を得ることは可能だよ。
20 エイドリアン・スーティル(フォース・インディア) 予選19位
今日は何の問題も出なかったし、僕らは良い仕事をした。これが僕らのペースなんだ。本当に、これ以上の結果は望めないよ。ただもう少しダウンフォースを見出す必要があるね。明日は良いレースをして、完走を果たしたい。僕らはストレートがすごく速くて、追い抜きをするだけのポテンシャルもあるから、どうなるかな。メルボルンでも面白いレースができたし、どんなことでも起こり得る。僕はまだポジティブだよ。
21 ジャンカルロ・フィジケラ(フォース・インディア) 予選18位
最初のアタックでスロットルペダルに問題が出て、それを換えていたら3回分のアタックをするチャンスを失ってしまった。そこがすごく重要だったのにね。アタックラップは邪魔もなく、クルマのバランスも良かった。またしてもコース上はかなりの混戦になっているから、雨が降ったら周りに遅れないようについて行って、チャンスは逃さないようにするよ。
22 ジェンソン・バトン(ブラウンGP) 予選1位
今日マレーシアでポールポジションを獲得できたことは、先週のオーストラリアでのポール獲得よりもっと特別なことだと思う。ポールを1度獲ることだって簡単ではないのに、2回続けて獲れるなんて素晴らしいね。それにこんなことは、自分のF1キャリアの中でも初めてだ。とても良い気分だし、僕らのクルマが異なるタイプのサーキットでも良い仕事をすることが証明できた。昨日はバランスで本当に苦しみ、リヤがロックする症状が何度も出ていた。だけど夜にいくつかの変更を加えたことで、今日はクルマが本当に良くなって、予選の間はずっと良いフィーリングだった。状況が大きく好転したよ。苦しい状況の中で大変な仕事をこなしてくれたチームに感謝を述べたい。彼らは素晴らしい仕事をしてくれた。明日は雨が降らないことを願っている。でもこのサーキットではどうなるか絶対に分からないから、今夜も一生懸命仕事をして、あらゆる不測の事態に確実に対処できよう準備をしておくよ。
23 ルーベンス・バリチェロ(ブラウンGP) 予選4位
今日はチームにとって良い予選だった。ジェンソンは見事だったね。またしてもクルマをポールにつけるだけのペースを持っていた。残念なことに僕の方は、予選でクルマにアンダーステアが発生してしまい、その問題を解決することができなかった。でもレースコンディションでのクルマのパフォーマンスが力強いことは分かっているから、明日はできるだけたくさんのポイントを獲得することを目標にするよ。その後には、自分自身のポールポジションと優勝を追い求めていくことができるだろう。
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マレーシアGP土曜ドライバーズコメント:バトン「2戦連続ポールなんて最高の気分」
