メルセデスGPは、モナコGPにおけるミハエル・シューマッハーのフェルナンド・アロンソに対する追い抜きがレギュレーション違反であるというスチュワードの裁定に対し、上訴する意思を示していたが、手続きを進めないことを正式に決定した。
シューマッハーのオーバーテイクはFIAインターナショナル・スポーティングコード第40.13条に違反するとして、20秒加算のペナルティが科され、シューマッハーは6位から12位に降格された。第40.13条には以下のように記されている。
「セーフティカー配置の状態でレースが終了する場合、最終ラップの終盤にセーフティカーはピットレーンに入り、各マシンはオーバーテイクすることなく規定どおりにチェッカーフラッグを受けるものとする」
メルセデスは18日、声明を発表、第40.13条については承知していたものの、レースコントロールが「セーフティカーがこの周に(ピットに)戻る」「トラッククリア」といったメッセージを発し、グリーンフラッグおよびライトが提示されていたために、レースはセーフティカー配置の状態で終えられるわけではないものと確信したと説明。ペナルティには不満を持っているものの、FIAがメルセデスの解釈の理由を認めてくれたことを喜ばしく思い、F1の最大の利益のために上訴しないことを決めたという。
FIAは次回のスポーティング・ワーキンググループで第40.13条について議論し、レース後のペナルティの規模についても検討することに合意したという。メルセデスは20秒加算のペナルティは不相応であるとの考えも示している。