FIA会長マックス・モズレーは、9月21日に行われる世界モータースポーツ評議会のヒアリングにおいて、FIAがルノーのF1撤退を恐れて手加減することはないと示唆した。
15日、FIAは2010年F1の13番目のチームとしてロータスを発表し、BMWザウバーも14番目のチームとして承認、来季参戦を認めることをこれから検討することを明らかにした。BMWは同日、チームがスイスの投資会社に売却されることが決定したことを発表している。現状では来年は14チーム、28台が参戦する可能性があるわけだが、この発表に先立ち、モズレーは、来年開幕戦までに、マニュファクチャラー系チームがさらに1、2チーム、プライベートチームも1、2チーム撤退するかもしれないと述べている。
すでにBMWは今季末でのF1撤退を発表しているが、フェラーリの撤退は考えられず、メルセデス・ベンツはF1に長期的に関与する意志を繰り返し表明、来年はエンジン供給先をさらに拡大するものと見られている。つまり、モズレーが示唆している撤退するおそれのあるマニュファクチャラー系チームとは、トヨタとルノーということになる。
ルノーは、2008年シンガポールGPの不正疑惑に関し、世界モータースポーツ評議会のヒアリングに召喚されている。ここで有罪と決定づけられれば、ルノーはF1から追放されるか、あるいは自ら撤退することになるかもしれない。しかしモズレーは、ルノーを失うことを考えに入れてWMSCの決定が下されることはないと主張している。
「我々は、正確に公正に仕事を行わなければならない」とモズレー。
「彼らは仕事として決定を行う。サッカーの試合で選手がレフリーに“僕はスターだ。もし僕にペナルティを出したら、ピッチから出て行くぞ”と言ったとする。レフリーは何と答えるか? 考えられる答えはひとつしかない」