一部のドライバーが安全性への懸念を表明しているにも関わらず、FIAはモナコGPでもDRS(ドラック・リダクション・システム)を禁止しないことを決定した。
モナコでのDRS使用は、そのトリッキーなコース特性のために複数のドライバーが危険を心配しており、特にトンネルのある直線でスピードアップのためウイングを開けることにはリスクがあるとして、FIAはDRS仕様のウイングで走らないようチームに強制することを検討していた。
しかし、その一方で何人かの関係者からはDRSを使用しても安全性は保たれるという声が挙がっており、すべてのチームがDRSを禁止する考えで一致しているわけではなかった。
また、モナコでDRSが禁止された場合、新たにこのコース特有の高価なハイダウンフォースのウイング開発に直面するという問題もあるようだ。
チーム間の同意が得られないため、FIAのチャーリー・ホワイティングはトルコGPの決勝が行われた日曜日に、モナコにおけるDRSの禁止は求めないことを確認した。
ウイリアムズのテクニカルディレクターを務めるサム・マイケルも、ホワイティングが一部のチームしかDRSの禁止に賛同しなかったためにそれを正当化しなかったと英AUTOSPORTに語っている。
「チャーリーは今朝、我々に言ってきた。一部のチームはDRSを使用することは良くないと考えていたが、他のチームは禁止の基準を理解できなかったとして同意しなかったようだ」