ビタリー・ペトロフは豊富な資金を武器に、史上初のロシア人F1ドライバーになるのではないかと予想されている。しかし彼の加入先候補であるルノーF1のチームプリンシパル、エリック・ブーリエは、ペトロフは才能だけでも通用するドライバーであると主張している。
ペトロフは、F1シートを得るために1,500万ユーロのスポンサーマネーを用意していると報じられている。現在残っているF1シートは、ルノー、カンポス、USF1の4つ。ペトロフはこのうちルノーかカンポスと契約するものと見られている。
ドイツのビルト紙によると、25歳のペトロフは、母国ロシアの国営天然ガス会社ガスプロム、モスクワベースの銀行スベルバンクなどの支援を得ているという。
しかしペトロフは2009年GP2ではチャンピオンでウイリアムズ入りしたニコ・ヒュルケンベルグに次ぐランキング2位を獲得する実力を持っており、ブーリエはその点を見逃してはならないと強調している。
「ペトロフが多額の金を持ち込めるという理由だけで我々が彼の起用を検討しているように言われている」とブーリエはESPNに対してコメントしている。
「しかし我々の交渉相手の中でペトロフが一番資金が豊富なドライバーというわけではない。彼は2009年のGP2でシリーズ2位になっていうことを忘れてはならない。彼の才能のみを考慮に入れたとしても、F1シートを獲得するのに十分すぎるぐらいだ」
ペトロフのスポークスパーソンは最近、ルノーとの交渉は最終段階にきていると発言している。