レッドブル・レーシングは、ブラジルGPでセバスチャン・ベッテルにギヤボックストラブルが発生したというのは、マーク・ウエーバーを勝たせるための嘘ではなく、真実であると語った。

 ベッテルはポールポジションからレースをリードしていたものの、ギヤボックスにトラブルが発生したとしてペースが落ち、ウエーバーが前に出た。ウエーバーはそのまま今季初優勝を飾り、ドライバーズランキングでもフェルナンド・アロンソを1ポイント差で抜いて3位を確保した。

 しかしベッテルはトラブル発生後も比較的いいペースで走り続けて2位でフィニッシュしたため、実際にトラブルがあったわけではなく、ウエーバーに勝たせるためのチームオーダーだったのではないかとの見方も一部でなされた。チームプリンシパルのクリスチャン・ホーナーは、それを全面的に否定している。
「レースエンジニア同士の会話を聞いたり、ガレージ奥でギヤボックスの問題に対処するために大きな動きがあったのを見ていれば、トラブルは本当に起きたのだと絶対に分かったはずだ」とホーナーが述べたとITVが報じている。
「もちろんいつだっていろんな意見が出るものだ。だが問題が発生したことは間違いない。一体どうしてギヤボックスがレースの最後まで持ったのかは私には分からない」

 ベッテルも、わざとペースを緩めてウエーバーを前に出したわけではないとコメントしている。
「可能性があれば、僕はレースをする方を選ぶことは分かるよね」

 今季初優勝のわりには表彰台でのウエーバーはそれほど嬉しそうではなかったと指摘されたホーナーは、こう答えた。
「マークの喜び方が少し控えめだったとしたら、それはセバスチャンと正々堂々と戦って勝ちたかったからなのだろう」
「嘘だったと考える人間がいるなら、ピットウォールにいたときの血圧を見せられれば証明できるよ。それを見れば本当にトラブルがあったのだと分かるだろう」

 この件について聞かれたウエーバーは、「僕はセブのマシンで走っていたわけじゃない。僕は自分にやれることをやるだけだ」と答えたという。

 フェラーリのチームプリンシパル、ステファノ・ドメニカリは、今はチームオーダーが合法であるため、隠す必要はないとして、レッドブルがトラブルを装ったとの説を否定している。
「今年はレギュレーションではっきりしている。無線で指示したいことを言えるのだ。『このレースに勝つのはマークだ』とでも言える」とドメニカリ。
「他のチームのことは推測できない。本当のことは分からないし、彼らが言っていることを信じるしかない」
「結局のところ、これは特に重要な問題ではない。彼らが最速であり、彼らはいいレースをしたのだからね」

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