佐藤公哉は、ザウバーでのF1テストが同チームとの関係拡大につながるとの見方を軽くあしらっている。
現在、AUTO GPでタイトル争いをリードする佐藤は、ヨーロッパのジュニアカテゴリーで最も期待を集める日本人ドライバーだ。2015年には、日本のホンダがマクラーレンのパワーユニットサプライヤーとしてF1に復帰するが、彼らは伝統的に自国のドライバーをサポートしてきた。
佐藤は、若手テスト3日目の最終日にザウバーC32で初のF1ドライブを果たすことになっている。
だがチームは今週、ロシア企業3社とパートナーシップを結び、その契約の一部として17歳のロシア人ドライバー、セルゲイ・シロトキンを育成プログラムに迎え、来季のF1デビューも視野に入れていることを明らかにした。
また、ザウバーにはサードドライバーとして昨年のフォーミュラ・ルノー3.5チャンピオン、ロビン・フラインスが控えており、佐藤のチャンスは限定的なものとみられている。
「このテストがザウバーとの長期関係の始まりになるかどうかをコメントするには早過ぎるし、おそらくタイミングも適切ではないと思う」と、佐藤が英AUTOSPORTに語っている。
「もちろん、チャンスを得られて、より多くのF1テストに恵まれれば本当にハッピーだが、僕には何の確証もないんだ」
23歳の佐藤は、あまり遠くを見据えるよりも、現在戦っているAUTO GPに焦点を合わせることが重要だと考えている。
「AUTO GPのシーズン終了時点で、最低でもトップ3にはいなければならないと思っている」
「来季の優先事項は、シングルシーターをドライブし続けることだし、より高いレベルにステップアップしたいと思っている。理想はヨーロッパに留まることだ」
佐藤は先月、若手テストの舞台となるシルバーストーンのAUTO GPでレース2を勝利している。
「F1は完全に異なる世界だと思っている」
「僕は、AUTO GPより1周あたり10秒ぐらい(F1が)速いと思っていたけど、実際のところレース週末のタイムでは16秒も速かった」
「マシンのフィーリングやスピードを想像するのは難しい」
「でも、それほどプレッシャーを感じずに走れると思うし、段階的に向上していくつもりだ」