小林可夢偉は、F1で走りたいという気持ちが強かったために、フェラーリとの契約延長の話を断ってケータハムとのレースドライバー契約を選んだと語った。
21日、ケータハムF1チームは、2014年のレースドライバーとして、可夢偉とマーカス・エリクソンの起用を発表、可夢偉は1年のブランクを経てF1レースドライバーに復帰することが決まった。
昨年、可夢偉はザウバーのシートを失い、フェラーリと契約してAFコルセからWECに参戦、F1でのデモ走行も行っていた。
ケータハムの本拠で行われたドライバー発表会において、可夢偉は、2014年に関してフェラーリからWECのシートと共にF1チームでの役割をシミュレーター作業などまで拡大するというオファーを受けていたことを明かした。
しかし可夢偉はグランプリレーシングにどうしても復帰したかったという。
「僕は27歳です。F1でもっとレースをする必要があります」と可夢偉。
「だからF1に復帰することを選びました」
「フェラーリからは新たな契約のオファーがありましたし、(フェラーリF1チームの代表である)ステファノ(・ドメニカリ)は僕がそれを受けなかったことを残念に思っています。でも僕は自分自身の決断でここ(ケータハム)に来ました」
「人生におけるリスクを冒しました。でも僕にとっては重要なことでした」
「ケータハムは違うエネルギーを必要としており、僕の経験はこのチームでとても役に立ちます。僕に何ができるかは今後を見なければなりませんが、僕としてはとても自信を持っています」
ドライバーからの資金を必要としているケータハムに対し、可夢偉はF1シートを獲得するための資金を募る「KAMUI SUPPORT」で集まった約1億8000万円などを持ち込むと共に、無償で走るという提案を行ったという。
「僕は無償で走ります。自分自身の決断です」と可夢偉。
「そういうアプローチを選びました。この仕事が欲しかったのです。それが(チームオーナーである)トニー(・フェルナンデス)の心に訴えました。それがトニーへのメッセージであり、彼はそれを喜んだのです」
「チームを助けたい。お金のことはどうでもいいんです。自分の人生の中で成功を収めたい。自分の目標としてチームを成功させたいんです」