大嶋「優勝が狙えていただけに悔しい」

Team Le Mans

Formula NIPPON RACE REPORT

Round2-AUTO POLIS
DRIVER：大嶋和也
CIRCUIT：1LAP=4.674km
RACE：54LAPS（252.396km）

■フロントローから2位表彰台獲得！！

フォーミュラ・ニッポン第2戦は、九州・オートポリスサーキット（大分県）で開催された。梅雨の真っ只中の開催となり、コンディションもレースの行方を左右しかねない。さらに今回はピットインに関する新たなルールが加わった。それは、タイヤ交換の義務付けに加え、タイヤ交換と給油をそれぞれ別々のピットインで行なわねばならないというもの。これにより作戦の選択肢が増え、レースの新たな見所となった。

6月4日（土）、一日を通して天候に恵まれ、さらに午後になると気温が上昇。Q1開始時には気温24°C、路面温度33°Cとなった。Q1は13：50〜14：10の20分間。大嶋はユーズドタイヤでコースインし、いきなりトップタイムを叩き出す。いったんピットに戻り、マシンには大きな変更は加えずニュータイヤを装着。タイミングを見計らってセッション最後にアタックを行い、2番手でQ2へ。Q2は14：20-27の7分間。1周のアタックに賭け、各車3分半ほど経過したところで続々とコースイン。大嶋もこのタイミングでコースに入るとアタックを開始。Q1に続いて2番手を獲得、最終ステージのQ3へ進出を決めた。Q3は14：37-44の7分間。グリッドを決する大事なアタックの為、ここでも慎重にタイミングを見ながらコースイン。僅差の争いとなったが、惜しくもトップから0.4秒差で2番手を獲得。決勝ではフロントローからスタートすることとなった。

6月5日（日）、前日までの太陽は影を潜め、梅雨らしい雨の中で決勝日を迎えた。その雨が時間の経過とともに雨脚を弱め、決勝が開始される頃には雨粒が落ちたり上がったりという非常に難しいコンディションに。各車グリッドへレイン、スリック両方のタイヤを持ち込んだが、全車レインタイヤを装着し、予定通り14：30にフォーメーションラップが開始。スタートすると大嶋はトップを奪って1コーナーへ。3コーナーを抜ける頃には再びトップを奪い返されるが、大嶋は1周を終えてすぐにピットイン。レインタイヤからスリックタイヤへいち早く交換を終えると、再びコースへ。5周を終えて全車がピットインを済ませると、大嶋はトップに立つ。その時点でのファステストラップを叩き出しながら、快調に周回を重ねる。給油を行うにはさらにもう一度ピットに入らねばならないため、上位陣はほぼ無給油作戦を取っており、大嶋もタイヤに加えて燃費もマネージメントしながらのレース展開となった。20周を過ぎた辺りから、2番手のマシンが徐々にタイム差を縮め始め、レースも半分を折り返した42周、とうとうトップの座を明け渡すことに。レース終盤は3番手のマシンが後ろに迫っていたが、ポジションを守り2位でチェッカーを受け、チーム移籍後2戦目にして表彰台を獲得した。

⇒大嶋和也のコメント：
「予選では中古タイヤでの走り出しからクルマの調子が良く、その後のニュータイヤのアタックでのフィーリングも良かったです。Q3で急にオーバーステアが出始めたのですが、2番手獲得は決して悪くはない結果だったので、良しとしようと。決勝では、前半はアンダーステア、途中からはアンダーもオーバーも出る厳しい状況の中で、最後までトップを守り切れなかったことは残念です。2位という順位は、本当はもっと喜んでも良いような結果だと思うんですが、今回は優勝が狙えていただけに悔しい気持ちです。またこれからチームともっともっと話し合って決勝での課題点を克服し、次の富士では今度こそ優勝したいです。」

⇒山田健二 監督のコメント：
「土曜朝のフリー走行の走り出しからクルマの調子は良く、大きなセット変更は行なわず予選に挑みました。予選でもマシンは好調、ニュータイヤでのアタックも決まって結果は2番手。ポールを狙っていたので残念な気持ちはありましたが、ここからなら十分優勝を狙えるので、決勝に向けて色々作戦を練りました。決勝では、スタート後すぐのタイヤ交換以降はしばらく淡々とトップを快走していましたが、途中からは燃費、タイヤと厳しい中で大嶋は頑張ってくれました。2位という結果に満足はしていませんが、久しぶりの表彰台獲得と次に繋がる結果だということを考えると、嬉しさと悔しさが半々です。次戦の富士は大嶋得意のコースなだけに、必ず優勝できると信じています。」