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スーパーGTニュース

投稿日: 2011.09.10 00:00
更新日: 2018.02.16 04:38

平手「結果をちゃんと出すことができて良かった」


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2011 SUPER GT Race Report ZENT CERUMO SC430 #38 立川祐路/平手晃平
第6戦富士スピードウェイ
◆9月10日(土)Qualify
公式予選総合結果2位(1分34秒525)
<公式予選>天候:晴れ|コース状況:ドライ
 このところ雨がらみの走行の続くスーパーGTながら、9月10日の富士スピードウェイは快晴に恵まれた。過去2 戦、菅生、鈴鹿と予期せぬアクシデントやペナルティーなど、不運な展開に苦しめられてきたLEXUS TEAMZENT CERUMOにとって、レクサス陣営にとってホームコースとなる富士スピードウェイでの今大会は、チャンピオンシップの面でも絶対に落とせないレース。2戦連続でノーポイントに終わっているだけに、この爽やかな秋晴れの下、是が非でも優勝を飾ってタイトル争いに踏みとどまるべく、チーム一丸となってこのレースウィークに向け準備を整えて来た。

 迎えた公式練習は、午前9時15分から午前11時までの1時間45分のセッション。気温26度、路面温度32度でスタートしたこのセッションだが、LEXUS TEAM ZENT CERUMO は序盤コンディションの良化を待ってピットで待機。最初にステアリングを握るために準備に勤しむ平手とは対象的にリラックスした表情を見せる立川は、サインガードで高木監督とともに目の前を通過して行くライバル勢の走りとタイムをチェックする。満を持して平手の駆る#38 ZENT CERUMO SC430 がピットアウトしたのは午前9時30分。コースに出た平手は、1分36秒586、1分35秒646と立て続けにタイムアップを果たし、早々に2番手に浮上すると一旦ピットへ。午前9時51分に再びピットを離れた平手は、タイム更新こそならなかったものの1分35秒682をマークするなど、まずまずの滑り出しを見せる。

 ピットイン&アウトを繰り返しつつ、細かくセットアップ修正とタイヤ評価を行う平手は、午前10時24分、狙いすましたかのように1分35秒337のトップタイムをたたき出すと、#38 ZENT CERUMO SC430をモニターのトップに押し上げることに。

 セッション残り25分となったところで、ようやく平手からステアリングを引き継いだ立川は、1分36秒075、1分36秒106、そして1分35秒997と速く安定したラップを刻むと、残された貴重な時間を使って細かくピットイン&アウトを行いながらさらにフィーリングをチェックし、1分35秒612にまでタイムアップしチェッカー。#38ZENT CERUMO SC430は最初のセッションをトップタイムで終え、期待通りの滑り出しを見せることとなった。

 午後1時から始まった公式予選1回目。スーパーラップ方式を採用する今大会は、このセッションでふたりのドライバーの基準タイムをクリアするとともに、スーパーラップ進出権が得られるトップ10に入らなければならない。今回アタッカーを平手が務めるとあって、#38 ZENT CERUMO SC430 はまず最初の混走時間帯に、立川がステアリングを握ってコースイン。計測1周目にいきなりアタックを見せた立川は、1分36秒109をマーク。このタイムで充分基準タイムクリアしたと判断したチームは、翌周には立川をピットに呼び寄せる。この時点で#38ZENT CERUMO SC430 は2〜3 番手と好位置に着けている。

 早々に立川からステアリングを引き継いだ平手は、午後1時07分にピットアウト。午後1時18分には1分35秒917とベストタイムを更新し、やや下がっていた#38 ZENT CERUMO SC430 のポジションを再び4番手に押し上げると、さらに1分35秒498で2番手に。ラスト10分のGT500占有走行時間でのアタックにターゲットを絞ってセットアップを煮詰めて行く。

 2番手で混走時間帯を終えた平手は、午後1時35分からのGT500占有時間帯でのアタックに臨んだ。僅か10分のセッションでは、1〜2アタックが限界。高い集中力を要求される場面だが、平手は落ち着いた表情で午後1時38分、サインガードから高木監督と立川、村田エンジニアが見送る中、残り7分となったコースに飛び出して行く。

 コースインした平手は、ゆっくりタイヤを温めると、まずは計測1周目を1分42秒558で終える。そして既に残り3分を切った翌周、渾身のアタックを敢行した平手は、ライバル勢の先陣を切って35秒台を切る1分34秒788をたたき出し、タイミングモニターのトップに躍り出る。

 このタイムに暫定ポールへの手応えが漂ったピットだったが、なんとその1分後にミシュランタイヤを履く#39 DENSOSARD SC430、#46 S Road MOLA GT-Rが相次いで平手のタイムを上回ってくる。これを受け、平手は翌周もアタックを続けるも惜しくもタイムアップはならず。この結果、暫定ポールの獲得こそ果たせなかったものの、#38 ZENTCERUMO SC430 は3番手でスーパーラップ進出を果たすこととなった。

 やや日が西に傾いたものの、気温31度、路面温度41度と暑さの残る午後3時20分、いよいよGT500のスーパーラップが開始された。序盤アタックしたホンダ勢は軒並み1分35秒台のタイムに終わったものの、5番目に登場した#36PETRONAS TOM'S SC430は1分34秒745をマーク。さらに続く#6 ENEOS SUSTINA SC430が1分34秒688でトップに立ち、#35 D'STATION KeePer SC430が1分34秒715で2番手に着けるという状況で迎えた#38 ZENT CERUMO SC430 のアタック。8番目の登場となった平手が、チームに移籍して来て初となるスーパーラップのアタックに向かう。

 1〜2周目にタイヤを温めつつ徐々にペースアップした平手は、ウォールで見守る高木監督と立川らの目の前を通過すると、いよいよ計測3周目に突入。セクター1では20秒862とトップの#6 ENEOS SUSTINA SC430に僅かに及ばなかったものの、セクター2では逆に49秒762と0.028秒上回る。

 ピットで固唾を呑んでモニターを見守るスタッフたちの期待を担った平手は、セクター3を上手くまとめてフィニッシュラインを通過。タイムは1分34秒525と、見事トップに躍り出る。

 ウォールで拍手する高木監督、立川だったが、続く#46 S Road MOLA GT-Rには逆転されなかったものの、惜しくも最終アタッカーの#39 DENSO SARD SC430 が平手のタイムを0.1秒上回り、#38 ZENT CERUMO SC430の今季初ポール獲得はならず。しかし、終始明るい表情で一日の走行を終えたチームとドライバーには、明日の決勝での逆転勝利への手応えは充分。なんとしてでも、250kmの決勝での今季初勝利を期待したいところだ。

ドライバー/立川 祐路
「平手は初めてのアタックでしたが、良く頑張ってくれたと思います。まぁ今回はクルマも調子が良いですし、富士ということでレクサス勢にとっては得意なサーキットで、さらにウエイトもそれほど重くはなく、前回の鈴鹿からエンジンも良くなっていますから、条件的にはもう“ここで前に行かなければどうするんだ”、という状況だったと思いますから、平手にとっても“オイシイ”予選だったんじゃないでしょうか(笑)。明日の決勝は前の方に是が非でも優勝したいレクサス勢が固まっていますが、うまく混戦をかいくぐって僕たちが優勝出来れば最高です。明日は雨の可能性も多少あるようですが、僕たちはドライでの調子が良いので、雨のことは考えず、とにかく良いレースをして結果を勝ち獲りたいですね」

ドライバー/平手晃平
「ノックダウンの経験はありましたが、GT500に上がって初めてのスーパーラップのアタッカーだったので、本当に緊張しましたね。昨日の夜から緊張していたので、エンジニアにも“ここまで緊張している晃平は見たことが無い”って言われたほどで(笑)。しかし、走り始めからクルマの調子は良かったですし、初めてのスーパーラップにしては自分のアタック自体はまずまずだったんじゃないかと思いますし、結果もちゃんと出せたので良かったです。点数をつけると83点くらい。少しセクター2で慎重になり過ぎたかもしれませんが、ただコンマ1秒差で逆転されたと聞いて悔しくて……。明日は良い位置からのスタートですし、絶対に勝ちたいですね」

監督/高木虎之介
「今日は本当にクルマの調子が良く、持ち込んだ状態からほとんど触っていないくらいでした。ポジション的には2番手ということですが、ミシュラン勢も本来ならばもっと速かったでしょうし、ウエイトを考えればタイム的にも仕方なかったと思いますね。今回平手にアタッカーを任せるということは、以前から決めていました。今年富士は2 回ありますし、彼は富士のFN でも優勝していますしね。ウチに来て初めてのアタッカーだったわけですが、なかなか良かったと思いますし、今後に向けて平手にとっても良い経験になったのではないでしょうか。明日はフロントロウからのスタートですが、当然今回2 位は要りません。優勝するしかないですね!」


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