多くのファンから不評のF1最終戦ポイント2倍規則をポジティブに受け止めているドライバーもいれば、激しく批判するチーム関係者もいる。

 昨年12月、FIAは、できるだけ長くチャンピオンシップへの関心を保つため、2014年の最終戦ではドライバーズ、コンストラクターズ共にポイントを2倍与えると発表した。

 この規則変更には一部の関係者や大部分のファンが強い反発を示している。
 元F1ドライバーのエディー・アーバインは「狂気のさた」と批判している。フェラーリ会長ルカ・ディ・モンテゼモロは、この規則は「あまりにも人為的」であり、好ましく思っていないと発言した。

 チャンピオン、セバスチャン・ベッテルはこの規則は「ばかげている」と述べたが、何人かのドライバーはこの規則変更を受け入れている。

 ウイリアムズのバルテッリ・ボッタスは、タイトル争いの決着が遅くなることはファンにとってはいいことだと述べた。

「自分に有利に働くこともあれば、不利に働くこともある」とボッタスはウイリアムズの公式サイトの中で述べている。
「でも、ファンから見れば、タイトルが最終戦で決定する可能性が拡大するから、わくわくするだろう。そういう意味で悪いことだとは思わない」

 フェラーリに移籍したキミ・ライコネンは、決まった規則には従うだけだとコメントした。
「別に構わないよ。それが規則なのだから、好きであろうと嫌いであろうと、変えられないからね」とライコネンはフェラーリのビデオインタビューの中で語った。

 ザウバーに新加入したエイドリアン・スーティルは、最終戦ポイント2倍規則を受け入れ、上位チームだけでなくすべてのチームが新規則の影響を被ることになるだろうと考えている。
「いいパーツを揃えるタイミングを決めなければならないとすれば、今やそれはシーズン最終戦ということになる」とスーティル。
「でも問題はそんなにうまく時期を選べるかということだ。いつだってリスクはあるからね」

 セルジオ・ペレスや元F1チャンピオンのデイモン・ヒルは、この規則変更に賛成している。

 一方、ケータハムのオーナー、トニー・フェルナンデスは、最終戦ポイント2倍規則はF1を盛り上げる手法として間違っていると批判した。

「ポイント2倍というのはいんちきな調整だ」とフェルナンデス。
「きちんと問題を解決し各車の差を小さくし、ザウバー、ロータス、フォース・インディアといったチームが予期せぬ結果を手に入れることを可能にする方が望ましい」
「ファンが見たがっているのはそういうレースだ。だが今のF1にはそれが欠けている」
「エンジンやKERSに時間を費やしているが、持てる者と持たざる者との間に大きな差があり、それがレースをつまらなくしている」

 ファンからの批判にもかかわらず、最終戦ポイント2倍規則の導入が中止される可能性は低いとみられており、次回のF1ストラテジーグループ会合でダブルポイントレースの拡大について検討がなされるといわれている。

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