フェリペ・マッサは、シンガポールGP決勝でルイス・ハミルトンに接触され、レースを台無しにされたと激怒している。
土曜予選Q3で、ハミルトンはクリアラップをとるためにマッサを追い越そうとし、ターン19でニアミスがあった。その後マッサはペースを落としてハミルトンに譲り、予選後、ハミルトンを強く非難した。
ハミルトンとの間に何が起きたのかと聞かれたマッサは「彼に聞いた方がいいかもね」と答えた。
「正直言って、僕には彼が何をしたかったのか理解できないから」
「3台のマシンがアタックラップを前にゆっくり走っていた。彼が何をしたかったのか分からない。彼に聞いてよ。アウトラップで誰かに当たろうとしたのかな? それともまたミスをした? 彼はまた頭を働かせていなかった」
「(ハミルトンのせいでアタックラップへの影響が)少し出た。そして彼も(アタックラップへの)十分な準備ができなかったはずだ。だから理解できないんだ」
そして翌日の決勝で両者はクラッシュした。ハミルトンはマッサのすぐ後ろを走っており、1回目のピットストップを同時に行った。コースに戻った後、ハミルトンはターン7でマッサに仕掛け、接触した。ハミルトンはフロントウイングにダメージを負い、マッサはタイヤがパンクし、ピットに戻らなければならなくなった。その後、ハミルトンはこの件でドライブスルーペナルティを受けた。最終的にハミルトンは5位まで順位を挽回したが、マッサは9位にとどまった。
レース後、マッサはハミルトンに対して再び激怒した。ロイターによると、レース後のインタビューエリアで、マッサはハミルトンを見つけると彼に近づき、肩をたたいて振り向かせ、皮肉を込めて“サムアップ”をし、「ずいぶんといい仕事をしたもんだ」と吐き捨てるように言ったという。ハミルトンは表情を変えず、返事もしないまま、すぐにチームのモーターホームに戻ったということだ。
「昨日も言ったけど、彼は頭を使うことができないんだ」とマッサは怒りをあらわにしている。
「予選ですらそうなんだから、決勝でどうなるか想像がつくはずだ。彼は予選のアウトラップでスーパーマン的アクションをとろうとした。そして今日の決勝でも同じことをした」
「彼は大事故を起こしかねなかった。ストレートで300km/hで走行中に僕のホイールに当たったんだからね。それで僕のタイヤをパンクさせ、僕のレースを台無しにした」
「(彼は)ドライブスルーを受けてその代償を払った。(でも)それが問題だ。彼は、代償を払っていても理解しない」
「FIAが見ていて彼に常にペナルティを与えることが重要だ。だって彼は考えることができないんだから」
ハミルトンと話をしたのかと聞かれたマッサはいらだった様子でこれに答えた。
「話そうとしたよ。でも彼は僕の言うことを聞こうとしないんだ。彼は父親の言うことすら聞かないんだから、想像できるだろう」
マッサは決勝後のチームリリースで、「レース後、誤解をなくすために彼と話をしようとしたが、彼は答えもせずに立ち去った。だからインタビューエリアで会った時に、彼に自分の考えを話した」というコメントを出している。