ブラジルGP決勝のトップ10グリッドを決める予選Q3は、ウイリアムズのルーキー、ニコ・ヒュルケンベルグが最後のドライアタックでトップタイムを奪い、F1初のポールポジションを獲得した。
Q3の開始時にはすでに雨の気配も去り、時間とともにコンディションは回復していたが、全車はひとまずインターミディエイトタイヤでコースインする。
そのなか最初にタイムアタックを行ったアロンソが1分17台をマークすると、ルノー、ウイリアムズがこれにいち早く反応を見せ、すぐにタイヤをドライ用のスーパーソフトに交換。他のチームも続き、終盤は全車ドライタイヤでのアタックに変わった。
残り5分、コース上もところどころで乾いたラインが見え始め、特に中間のセクター2はドライコンディションのタイムが次々と出されていく。しかし、ストレート区間へ立ち上がるターン12でウエーバーら上位勢が続けざまにコースオフを連発してしまう。
そんななか、ウイリアムズのヒュルケンベルグだけは完璧なラップを刻み、残り1分の段階でトップタイムをマークする。これに上位勢も応戦し、アロンソが一旦はトップを奪い返したが、ヒュルケンベルグは続くラップもトップタイムを更新して格上のライバルたちを置き去りにしていく。
勢いの止まらないヒュルケンベルグは最後もひとり1分14秒台のペースでラップを刻むと、2番手につけたセバスチャン・ベッテルに1秒以上の大差をつけてコントロールラインをフィニッシュ。難しいコンディションを制し、F1初のポールポジションを奪い取った。
タイトルを争う5人のなかでは、ベッテル、ウエーバーのレッドブル勢が2、3番手。ルイス・ハミルトンが4番手で続き、タイトルに王手をかけるアロンソは5番手となった。
なお、ウイリアムズはルーベンス・バリチェロも6番手と躍進。2005年ヨーロッパGP(ニック・ハイドフェルド)以来となる久々のポール獲得に花を添えている。