2日、開催2日目を迎えた鈴鹿サーキットのモータースポーツファン感謝デーの中で、星野一義と中嶋悟によるライバル対決の第5ラウンドが決着を迎えた。2日目のレースを制した中嶋が、チャンピオンベルトの“防衛”を果たしている。
2012年のファン感謝デーで実現した初戦を皮切りに、今回で第5ラウンドとなる星野vs中嶋のライバル対決。昨年までスーパーフォーミュラを走っていたSF13を使用したバトルの初日は、じゃんけんでオーバーテイクシステムの使用権を得た星野が勝利し、続く2連勝に意欲を見せていた。
そして迎えた2日目の対決では、今度は中嶋がじゃんけんに勝利してオーバーテイクシステムをゲット。また、ふたりの登場とほぼ時を同じくする形で小雨がぱらつき始め、波乱の展開も予想されたものの、なんとか天候は持ち直してドライコンディションでのレースとなった。
初日とはグリッドを入れ替える形で、今度は中嶋がイン側後方からスタートした東コース3周のレースでは、タイヤスモークを上げながら星野が前日に続き好スタート。ホールショットを奪っていく。一方中嶋は、冷静に星野を追うと、2周目のストレートでオーバーテイクシステムを使用して首位を奪取。途中、星野が並びかけていく場面もあったが、中嶋が首位をキープしてチェッカーを受けた。
グランドスタンド前でマシンを降りた中嶋は、前日の星野よろしくマシンの上に立ち、ガッツポーズで喜びを表現。一方、マイクを向けられた星野は、「もうオーバーテイクボタンは廃止しよう!」と笑顔ながらも悔しさを露わに。「あれは中嶋の力じゃないよ(笑)」、「もう1周あったら俺だな(笑)」と冗談めかして語り、場内は爆笑につつまれた。
この勝負の結果、ライバル対決の第5ラウンドは1勝1敗という戦績となり、ディフェンディングチャンピオンの中嶋がベルトを防衛。初日にサーキットへ返還されたベルトは、再び中嶋が持ち帰ることとなった。
勝利の喜びを尋ねられた中嶋は「もう十分喜んだよ。ボンネットにも立ったしね(笑)。昨日やられて悔しくてさ」と、悔しさも晴らして満足気な様子。星野が「来年もまたやりましょうよ」と提案すると、中嶋も「もちろん!」と力強く快諾し、両者とも来たる再戦に向けて意気込みを見せていた。