2011年F1第3戦中国GPは現地時間17日15時(日本時間16時)から上海インターナショナル・サーキットで56周の決勝レース行われ、マクラーレンのルイス・ハミルトンが今季初優勝を達成した。13番手スタートの小林可夢偉(ザウバー)は10位入賞を果たした。

 決勝を前にした上海インターナショナル・サーキットは上空に青空が広がり、絶好のドライコンディションでレースのスタートを迎えた。

 現地時間15時過ぎに24台のマシンがグリッドにつき、レースはスタートする。このスタートでポールポジションのベッテルが出遅れ、2番グリッドのジェンソン・バトンが1コーナーでトップを奪取。好スタートのマクラーレン勢はハミルトンもベッテルをパスしていきなり1-2態勢に持ち込んだ。ベッテルはニコ・ロズベルグの攻勢をなんとかかわし3番手をキープ。その後ろにフェリペ・マッサとフェルナンド・アロンソのフェラーリ勢が続き、11番手スタートのミハエル・シューマッハーが9番手、13番手スタートの可夢偉も11番手にポジションを上げた。

 序盤はバトンとハミルトンが1-2態勢でレースをリードをするが、3番手のベッテルも2秒圏内のギャップをキープ。4番手以下のロズベルグ、マッサ、アロンソもトップから6秒前後と上位6台は接戦模様となる。しかし、レースが10周目に近づくと上位勢のペースに陰りが見え始め、各車は1回目のタイヤ交換に移っていった。
 まずは12周目に4番手ロズベルグ、14周目に首位バトンと3番手ベッテル、15周目は2番手ハミルトンと5番手マッサ。ここでバトンはピットの位置を間違えるミス、同時ピットインのベッテルの場所に入ってしまいタイムロスを喫してライバルの先行を許してしまう。

 20周目、1回目のピットストップを終えた時点でリーダーに躍り出たのは、上位勢で最初にピットストップを行ったロズベルグで、ベッテルも2番手に浮上。以下バトン、マッサと続き、序盤2番手を走っていたハミルトンは5番手にポジションを下げてしまう。

 しかし、その後も上位は8秒前後の間隔で接戦のレースを展開。そして、その中でマクラーレン勢とロズベルグが3回ストップの戦略に移り、24周目に3番手バトン、翌周に首位ロズベルグと5番手ハミルトンが2回目のピットストップを行った。彼らは再びソフトタイヤに履き替えている。

 中盤は暫定首位のベッテルにマッサが3秒前後の差で続き、3ストップのロズベルグが3番手を走行。バトンとハミルトンのマクラーレン勢がそれを追う展開へと変わる。30周を過ぎると18番手スタートで3ストップのマーク・ウエーバーもトップ10圏内までポジションを上げてきた。

 その後、31周目にベッテルが最後となる2回目のピットインでハードタイヤに交換。暫定2番手のマッサも33周目に最後のピットストップを行った。一方、3ストップ陣営では37周目にバトン、翌周にハミルトン、39周目ロズベルグがピットに入りハードタイヤにチェンジ。40周目には6番手までポジションをあげていたウエーバーもピットストップを行い、最後のスティントに唯一ソフトタイヤで臨んでいった。

 これでトップは再びベッテルとなり、2番手にマッサ。この2台を3ストップのロズベルグ、バトン、ハミルトンが追う展開でレースはいよいよ終盤に入る。ウエーバーも6番手アロンソの後ろからソフトタイヤで猛烈に追い上げてきている。

 ライバル、そしてタイヤとの戦いとなったレース残り15周。まず最初に脱落したのは2番手を走っていたマッサで、3番手ハミルトンにパスされるとその後もあっという間にポジションをダウン。バトン、ロズベルグ、さらにウエーバーにも抜かれる。逆に、2番手に上がったハミルトンは徐々に前とのギャップを詰めていき、50周目に首位ベッテルをキャッチアップ。52周目のターン7でついにカーナンバー1を抜き去ると、そのまま今季初のトップチェッカーを目指した。
 終盤猛烈なペースで追い上げを見せるウエーバーは54周目に4番手ロズベルグを捉えると、翌周には3番手バトンもパス。なんと18番手スタートから表彰台圏内へと入った。

 レースはハミルトンが今季初優勝を達成し、2位に終わったベッテルの3連勝を阻止。一方、開幕から不運が続いていたウエーバーがようやく3位に入り表彰台に登った。バトンは一歩及ばず4位、健闘のロズベルグが5位、マッサは6位だった。

 2ストップ作戦を選んだザウバーの小林可夢偉は終始10番手争いを展開。終盤に一度11番手にポジションを下げたが、再び盛り返し10位でフィニッシュし、2戦連続のポイント獲得を果たしている。

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