2011年F1へのエントリー申請を行っていたARTグランプリが、来季参戦プロジェクトを中止したことを明らかにした。
13番目のエントリー枠に入るチームの選考が現在進められているが、ARTは有力候補とされてきた。GP2でタイトルを獲得するなど実績を持ち、共同創立者のニコラ・トッドは現FIA会長ジャン・トッドの息子であることも有利だとみられていたからだ。しかしARTは、経済的な理由で来季F1参戦は断念せざるをえなくなったと発表した。
「チームはこの数カ月にわたって、この野心的なプロジェクトにおいて取り組みを行い、決意と理性を持ってこれにあたってきた」とチームの公式声明には記されている。
「ARTグランプリは、技術的、財政的パートナー数社と強い結びつきを築き上げてきたが、経済が好ましくない状況にあることで、プロジェクトの長期的安定を確保するのに必要な保証を集めることができなかった」
「したがって、同社はこのプロジェクトを延期せざるをえない。しかし、現在成功を収めている他のシングルシーター選手権に、今後も完全に集中し、取り組んでいく」
ARTが来季F1参戦を断念したことにより、13番目のチームは、デュランゴ、アメリカのサイファー・グループ、エプシロン・エウスカディなどの中から選ばれることになる。