2日、バーレーン・インターナショナル・サーキットで行われた第3回F1合同テスト4日目は、メルセデスのルイス・ハミルトンが総合トップタイムをマークした。
迎えたウインターテストの最終日。この日はセッション終了が25分ほど延長され、本番さながらの夜間走行も行われるなか、各チームは開幕まで2週間を切ったオーストラリアGPに向け、それぞれに最後の仕上げを行った。
そのなか、最終日をトップで締めくくったのはメルセデスのハミルトンだ。午前中のギヤボックストラブルでスロースタートを強いられたハミルトンだが、セッション終盤のアタックでは、前日フェリペ・マッサが記録したテストレコードに0.029秒差と迫る1分33秒287の自己ベストマーク。セットアップ作業と予選シミュレーションもこなしたハミルトンは、トータル69周を重ねた。
2番手につけたウイリアムズのバルテッリ・ボッタスはこの日最多の108周を走破。ソフトタイヤで33秒台に入れたボッタスは、セッション終盤にスーパーソフトでのパフォーマンスランを予定していたが、エンジン本体のマイレージトラブルでストップ。結局アタックラップに移ることはできなかった。
フェラーリのフェルナンド・アロンソは、首位ハミルトンから約1秒落ちの3番手タイムを記録。ランチブレイクの前にギヤボックス交換を行ったアロンソは、午後のセッションでシステムチェックのためのショートランとロングランを実施。浜島裕英エンジニアは、タイヤについて「正直、まだ理解をするところまで届いていない」と語っている。
アロンソと同じ周回数を重ねたフォース・インディアのニコ・ヒュルケンベルグとトロロッソのジャン-エリック・ベルニュが4番手と5番手。続くザウバーは午前中にエイドリアン・スーティルが91周、午後にエステバン・グティエレスが86周を走り、ふたり合わせて177周をカバーしたが、スーティルの後にはマルシャのマックス・チルトンが割って入った。
チルトンは、セッション終盤にパフォーマンスを評価するために軽い燃料でアタックラップを行い、1分36秒835を記録。総合7番手に滑り込んだ。
前日ノータイムに終わったレッドブルは、セバスチャン・ベッテルが77周を走破したが、午前中に“フロントエンドのトラブル”で1コーナーにストップ。その後も赤旗などに阻まれ、レースディスタンスを走ることはできず。また、ジェンソン・バトンのマクラーレンも、エンジン交換によって大幅に走行時間をロスすると、制御系のトラブルも重なってわずか22周しか走れず、この日試す予定だった新スペックのフロントウイングを評価するはできなかった。
最後のテストドライブに臨んだケータハムの小林可夢偉は11番手。タイムは1分38秒391というものだったが、予定していたパフォーマンスランはクラッチトラブルに阻まれている。
最下位はロータス。ロマン・グロージャンはエンジントラブルなどに見舞われ、32周に終わった。