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スーパーGTニュース

投稿日: 2011.08.22 00:00
更新日: 2018.02.16 04:14

本山「レース中盤でタイヤ選択を外してしまった」


8月21日(日) 天候:雨 路面:ウェット 気温:26℃ 路面温度:28℃(決勝開始時)

 スーパーGT2011年シーズンの後半戦緒戦となる第5戦、「Pokka GT サマースペシャル」の決勝が鈴鹿サーキットで行われた。500kmという距離の中で2回のピットイン義務という今回のルールは、チームの総合力が最も問われることになる。また前日に続きこの日も予報は雨ということで、さらにその要素は強まることになった。

 この一戦に23号車「MOTUL AUTECH GT-R」は、5番グリッドという好位置から、必勝を期して挑んだ。

 予報は当たり、鈴鹿は朝から雨模様となった。またその強弱は一定ではなく、路面の状況が常に変化するという、極めて難しいコンディションでレースは開始。23号車の第一スティントをドライブするブノワ・トレルイエはスタートで5位をキープすると、オープニングラップこそ差を広げられるが、3周目あたりから急にペースを速め、追い上げモードに切り替わる。浅溝が深溝か、レインタイヤのチョイスに迷う微妙な状況の中、23号車は浅溝タイヤを選択。その結果、スタート後雨量が減ったことでペースが上がったのだ。

 そして5周目に4位に追いつくと、1周のうちに2台をパスし3位に浮上。さらに、7周目には2位。15周目にはついに、トップへと浮上する。その後も抜きん出たペースで走る23号車は、見る見る後続を引き離していった。

 路面の水の量はその後も減っていく傾向となり、20周目あたりから深溝を履いていたマシンは浅溝に交換するため、続々と一回目のピットインを行なう。もともと浅溝を履いていた23号車は28周目にピットインするが、このあたりから雨はやや強く降り始め、その後もこの状態が続くと予想。23号車はここで深溝にスイッチし本山哲を送り出す。雨が降り続けば、さらにマージンが築けるはずだった。

 ところが逆に雨は再び止んでしまい、本山の走りは決して悪くなかったものの、浅溝勢のラップペースにはかなわず、徐々に追い詰められていく。ピットイン前に最大35秒あったマージンはあっという間になくなり、43周目にはついにトップを明け渡してしまった。その後、セーフティカーが入ったことでしばらくは2位をキープできたものの、リスタート後にはスプーンでコースアウトを喫するほど果敢に攻めるも雨量の減った路面でのグリップダウンは厳しく、59周目の2回目のピットインまでに6位まで順位を落としてしまった。

 雨はその後も降り出さず、59周目の2回目のピットインで23号車はタイヤを浅溝に戻すと、ドライバーも再びブノワに交代。残り約30周での逆転に望みを託す。そしてブノワはその期待に見事に応え、ペナルティにより一時8位まで下げた順位をひとつずつ取り戻し、スタートポジションをひとつ上回る4位でチェッカー。最後に、23号車の底力を見せつけた。

 二転三転する、予測が難しい天候の中、すべてを読みきれなかったことで手にしかけた2勝目を失うかたちとなったが、23号車の速さが甦ったことは確かだった。シーズンは残り3戦。まだチャンスは残されている。

本山哲のコメント
「雨の中、最後まで応援してくれたファンの皆さんありがとう御座いました。レース中盤でタイヤ選択を外してしまい、目標だった表彰台を達成することは出来ませんでしたが、その後はなんとかリカバリーし、結果的にはひとつ順位を上げることに成功しました。ですが、勝つことだけを目標に挑んだ今回のレース、最後まで頑張ってブノワと戦い、表彰台を逃したのは非常に残念です。流れはいい方に向いていると思うし、マシンの調子も上がっています。次ももちろん、優勝争いをする自信があります。応援してくれる全ての皆さんやチームの為にも、残り3戦を全力で戦うので最後まで応援よろしくお願いします!」


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