日曜日のスパ・フランコルシャンは朝から青空が広がり、午前10時35分にスタートしたGP2の第2レースは気温21℃、路面温度29℃というコンディション。ベルギーGPにしては珍しく好天が続いている。地元の天気予報ではスタートする午後2時の降水確率は0%。夕方に向けて下り坂で、午後3時には7%、午後4時には14%と徐々に高くなっている。
ルイス・ハミルトンはモナコGPから6戦連続でのポールポジションを獲得。1シーズンでの6戦連続ポールは、1993年アラン・プロスト(7戦連続)に次ぐ2位タイ記録。本人は「スタート方法も新しくなるし、5コーナーまでは油断できない」と、予選でチームメイトに約コンマ5秒差をつけて完勝した驕りはない。
予選2位に終わったニコ・ロズベルグは、セクター1で常に最速であることを考えると、オーバーテイク重視のセッティングを施している可能性がある。「予選で負け続けているけど、レースに向けたセットアップをしたことを後悔していない」と笑顔で話したロズベルグ。なお第一子の出産予定日が近づいている妻からの連絡はまだ入っておらず、ベルギーGPが父親になる前の最後のレースとなるかもしれない。
前戦ハンガリーGPでセバスチャン・ベッテル今季2勝目を挙げ、ベルギーGP直前にキミ・ライコネンの残留を発表したフェラーリにとって、予選は期待はずれの結果となった。今回はチームにとって900戦目のメモリアルレースで「ここでメルセデス勢を抜くのは簡単ではないが、僕たちは戦い続ける」とライコネンが言えば、ベッテルも「ライバルたちとの差はわずか。レースに向けて僕たちには力強いパッケージがある」とモチベーションは高い。現役ドライバーでベルギーGPを複数回制しているのは、ライコネン(4回)とベッテル(2回)だけである。
メルセデス・パワーユニット同士の戦いも気になる。予選はメルセデス勢がトップ5を独占。5位のセルジオ・ペレスは「(予選3位の)ウイリアムズよりペースは良いので、表彰台を争えない理由はない」と意気込む。ギヤボックス交換により5番手降格、9番手からスタートするロマン・グロージャンも「予選4番手は期待以上の結果。つまり金曜日から変更したセッティングが正しかったことを証明しているので、レースが楽しみだ」と、中団からの追い上げを宣言。
また、ターボのトラブルで予選11位に終わったニコ・ヒュルケンベルグについては、フォース・インディアのテクニカルディレクターのアンドリュー・グリーンが「機械的なトラブルではなくソフトウェアの問題だと思うので、レースには影響ない」と語っており、ペレス同様のスピードを披露できれば台風の目となりそうだ。
2台で合計105グリッド降格、前代未聞の事態となったマクラーレン・ホンダ。新規定により未消化分の追加ペナルティはなく、最後尾からスタートする。1コーナーの混乱を避けて、ピットレーンからスタートすることも考えられるが、関係者によれば「いまのところグリッドからスタートする」とのことだ。