金曜から晴天が続いたソチ・オートドロームは、ロシアで開催される初のF1グランプリのスタートを祝うかのように、日曜も雲ひとつない快晴に恵まれた。
 この日、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領が訪問することになっており、セキュリティ体制は前日までとは違い、ものものしい警備が敷かれている。

 ただし、厳しいセキュリティを抜けたあとに待っているサーキットは華やかな雰囲気に包まれている。スタート前のグリッドプレゼンテーションに参加するスタッフは土曜の深夜までリハーサルを行い、プーチン大統領の肝煎りである国家的イベントに向けた準備に余念がなかった。

 準備に余念がないのはロシア人スタッフだけではない。F1関係者もレースに向けた準備で忙しい。予選でまさかのQ2落ちを喫したレッドブルのセバスチャン・ベッテル(予選6番手だったケビン・マグヌッセンがギヤボックス交換で5番手降格したため10番手からスタート)が、土曜日サーキットをあとにしたのは夜9時を過ぎていた。

 そのベッテルはスタート時にタイヤを自由に選択できる権利を有したドライバーの中で最も上位からスタートするため、レース戦略に余念がない。

「タイヤがよく機能するから、みんな1ストップになるだろう。だから、うまくやらないといけない」

 ちなみにピレリのレーシングマネージャー、マリオ・イゾラは「シミュレーション上では1ストップも2ストップもタイムはそれほど違わない。重要なことは、新しいサーキットなのでデグラデーションの値が刻々と変わることだ。もはや金曜のロングランデータは参考にならない。だから1ストップは摩耗的に十分可能だが、2ストップ作戦には最初のピットストップでスタート時に履いたタイヤのデータを参考にできる利点があるため、上位勢は2ストップ作戦を採るだろう。問題はサーキットがコンクリートウォールに囲まれているためセーフティカーが出やすいこと。セーフティカーが出れば、2ストップが機能しなくなるからね」

 予選の最終コーナーで走行ラインを乱して、初ポールポジションを取り逃したウイリアムズのバルテリ・ボッタスは「あれは自分のミス。日曜にはもうミスしないよ」とサバサバした表情で、土曜のミスは吹っ切れた様子。ポールポジションを獲得したハミルトンも「今週末ボッタスはいい走りをしているから警戒したい」と、しっかりマークしている。

 果たして、初めてのロシアで開催されるF1を制するのはメルセデス勢か、それともボッタスが初優勝を飾るのか。あるいは第三の伏兵が現れるのか。F1ロシアGPは日本GPと同様、現地の午後3時(日本時間20時)にスタートが切られる。

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