2010年ダカールラリーに参戦する池町佳生です。
これからの約1ヶ月間、ラリー参戦のレポート現地から更新していきますので皆さんよろしくお願いします!
レポートの第2回目は、最初にテストに続いて、12月に実施したテストの話です。本番でも使う予定のサンラファエル近くの砂丘エリアで2回目のテストが行われました。
「スバル・フォレスター ラリーレイド」は、エンジンパワーとしてはどちらかというと低速でのトルクを重視した仕様でコンピューターはモーテックで制御。1速のギヤ比がすこし高いせいもあって、砂の場面でスタックした時が少し気になるところではあったけれど、車両が軽く仕上がっているのでエンジンセットでほとんどカバーできそう。
面白いなと思ったところは、スピードラリー(WRC等)で使うローンチシステムを手元のスイッチで自在に利用できるようにしている点。スタックから脱出の際にフルブーストのパワーを、スイッチで利用できるようになっているのです。
テスト車ではミッションが6速シーケンシャルとなってましたが、本番では5速のHパターンドッグミッションになる模様。ハンドブレーキもスピードラリー車両と同じものがついているが、僕はそんなには使うことはなかった。ポッゾは頻繁に使っていた様子だけれど……。
砂丘は3日前の雨で締まった状態だったせいもあってとても走りやすい。自分にとって2年ぶりの砂丘走行としては、あまり練習にならなかったのも事実だけれど、クルマの動きをより理解することが出来たのでいいテストでした。
アプローチアングルが市販車とは全く違うので、ガンガン砂丘の急斜面にトライできるのがとても気分がいい。今までの市販車とは根本的に作りが違うことを実感。
結局2日間みっちり走ったものの、トラブルの時以外はノースタックでテストを終え、気分としてはとてもいい状態で本番を迎えられます。
本番はかなり暑いと思うし、もっと走りにくくなることは確実なのだけれど、「このクルマならどこにでもいけそう」的な気分になってきたので、「このまま本番を走りきれればいいな〜」などと勝手にいいイメージだけを先行させて、スタート楽しみにしている自分がいたりするのです……。
いよいよラリーは元旦にスタート。できるだけ毎日更新できるようにがんばりたいと思いますので、これから1カ月間、応援宜しくお願いします。
(第3回に続く)
●池町佳生・いけまちよしお
1971年11月24日生まれ 血液型O型
兵庫県神戸市在住
17歳よりオフロードバイクに乗り始める。5年後(1994年)に初めて海外レース (オーストラリアンサファリ)に参戦。その後、継続的に国内外のレース活動をし、 2001年にレースマネージメント会社である、(有)P.C.M.クリエイティブを設立。 プロフェッショナルとして本格的にレース活動へ。2004年はNISSANよりダカー ルへ4輪での初参加でT1クラス優勝。2005年よりトヨタ車体(TLC)へ移籍。 トップカテゴリーへシフトする為に、ラリー活動を総合的にクリエイトするために PCM inc.を設立。日本を代表する次世代のドライバーとして期待されている