フェラーリのテクニカルディレクター、パット・フライは、今年のマシンF2012のデザインにはここ数年よりリスクを冒し、アグレッシブなアプローチをとったと語った。
フェラーリは3日、2012年シーズンを戦うマシンF2012を初披露した。アグレッシブなデザインのこのマシンは、ノーズの段差が注目されているものの、最もラジカルな特徴は、プルロッドフロントサスペンションを採用していることだ。これがF1で採用されるのは2001年のミナルディ以来だ。
さらにフェラーリはサイドポッドやリヤ部のパッケージングも大幅に変更、空力パフォーマンスの向上を狙っている。
テクニカルディレクターのパット・フライは、フェラーリは今年のマシンデザインにおいて、リスクを恐れずあえてアグレッシブなアプローチをとったと述べた。
「我々は今までの場所から一歩踏み出した」とフライはフェラーリの公式サイトにおいてコメントしている。
「ベーシックなマシンレイアウトにおいて今までよりリスクを冒した。全体的に見て、皆が素晴らしい仕事をしたと思う」
「だが我々は開幕戦、そしてシーズン中のアップグレードのための作業にしっかり取り組んでいく必要がある」
フェラーリは3月にバルセロナで行われるシーズン前最後のテストで、大規模なアップデートを行い、開幕戦オーストラリアに向けてさらにそれを進化させていく予定だという。
F2012は昨年型から引き継いだものはほとんどなく、デザインのアプローチの哲学が大きく変更された。
チーフデザイナーのニコラス・トンバジスは、大きな変更のひとつはプルロッドフロントサスペンションであると述べた。今季フェラーリのサスペンションはフロント、リヤともにプルロッドシステムを採用している。
「このマシンに取り入れた革新的なアイデアのひとつは、フロントサスペンションだ」とトンバジス。
「主に空力上の理由から、プルロッドシステムを採用した。サスペンションに望むメカニカル上の特徴をすべて達成するため、非常に多くの労力がかかった」
「我々はそれを達成できたと確信している。また、このソリューションから空力パフォーマンスのアドバンテージを見つけられたと思う」