アウディスポーツとクワトロGmbHが、カスタマーレーシング向けに市販しているGT3レーシングカー、アウディR8 LMSウルトラの2013年仕様車が、今季スーパーGT300クラスに参戦を予定しているヒトツヤマ・レーシングのファクトリーに到着した。昨年型に比べ、大きな変更を受けている。
アウディの市販スポーツカー、R8をベースに開発されたGT3規定レーシングカー、アウディR8 LMSは、これまでヨーロッパを中心に展開されているGT3規定のレースで多くの勝利を重ねてきた。
昨年は、ライバル勢に対抗すべくエボリューションバージョンであるアウディR8 LMSウルトラが導入され、スーパーGTでもGAINERとaprが投入。GAINERの11号車が開幕戦で勝利を飾るなど、4台がスーパーGT300クラスで活躍した。
そんなアウディR8 LMS勢のうち、2012年はアップデート版を2台投入したヒトツヤマ・レーシングは、今季に向け2013年仕様のアウディR8 LMSウルトラの新車を新たに導入。その車両が世界に先駆けて日本に到着することになった。
ヒトツヤマ・レーシングのファクトリーに到着した13年仕様は、カスタマー向けにデリバリーされた1号車。アウディから事前に発表されていたとおり大幅なアップデートが施されており、フロントフェンダー左右にルーバーが切られているほか、リヤセクションを中心に大きな改良が見られる。
まず目を引くのは、最新の流行に沿ったリヤウイングステー。LMP車両で多く採用されているスワンネック形状のものが使われている。また、リヤのエキゾースト出口がナンバープレートの部分まで持ち上げられ、12年バージョンまで左右に出されていた2本のエキゾーストが集合した形に。さらに、エキゾーストを持ち上げた部分には、大きなダウンフォースを発生させるであろう巨大なディフューザーが装着された。
そんな13年仕様のアウディR8 LMSウルトラは、今季スーパーGT300クラスの21号車として導入される予定だが、ドライバーやチーム体制についてはまだ発表はなし。しかし、大きくアップデートされたアウディの実力は、外見だけでもその実力を漂わせている。