29日、スペインのヘレス・サーキットで行われたF1合同テストの2日目は、マクラーレンMP4-29をドライブしたジェンソン・バトンが総合トップタイムをマークした。
2日目を迎えたヘレスは、前夜の雨でコースが濡れていたため、当初最終日に行う予定だったピレリタイヤのウエットテストが急遽実施されることに。開始前に散水車が導入され、ウエットテストでは新パターンのフルウエットタイヤも試された。
テストは午後に入って完全なドライコンディションに変わったことで、タイヤもスリックに変更され本格的なテストに移っていく。しかしこの日は、搭載するパワーユニットによってくっきりと明暗が別れ、メルセデスとフェラーリが順調にマイレージを稼いだ一方で、ルノー陣営は合計でも20周に届かない異常事態に見舞われた。
そのなか2日目のトップにつけたのは、前日、電気系のトラブルで1周も走れなかったマクラーレンのバトン。午前中から着実にプログラムを進めていった彼らは、バトンが午後のセッション終盤でミディアムタイヤを履いて1分24秒165を記録した。
2番手につけたフェラーリのキミ・ライコネンは、バトンをわずかに上回る47周を走行。タイムはマクラーレンとコンマ7秒差の1分24秒812を記録している。
3番手にはウイリアムズ・メルセデスのバルテッリ・ボッタスが続き、同じ1分25秒台をマークしたメルセデスのニコ・ロズベルグが4番手につけた。そのロズベルグは、前日ルイス・ハミルトンがクラッシュした影響で若干コースインに遅れたものの、午後のセッションで唯一ロングランに取り組み、ハードタイヤで24周のスティントを敢行。タイムも1分27秒台〜1分28秒台を平均的に記録するなど充実の一日を過ごし、周回数も97周と他を圧倒した。
フォース・インディアのセルジオ・ペレスは5番手。ザウバーのエステバン・グティエレスが6番手で続いた。
ルノー陣営は、ケータハムのマーカス・エリクソンが11周、レッドブルのセバスチャン・ベッテルもわずか8周しか走れず、トロロッソにいたっては周回数を記録することができなかった。
レッドブルは、どうやらバッテリーのトラブルだった模様で午後の早い時間にガレージを閉めてしまうと、翌日の走行再開に向けて作業をシフト。だが、この2日間でほとんど走ることができなかったベッテルは夕方の会見をキャンセルしてサーキットを後にしている。
トロロッソは電気系のトラブル。こちらも明日のテスト再開に向けた作業に取り組んでいる。