4日、ドイツ・ミュンヘンで行われたBMWモータースポーツ・トロフィーアワードの会場で、2011年度のBMWモータースポーツ活動計画が発表されたが、来季WTCC世界ツーリングカー選手権で、ワークスとしての活動は行われないことが明らかになった。
この発表された内容によれば、BMWは『BMWチームRBM』として今季活動していたWTCCへのワークス参戦を行わず、サプライヤーとしてパーツの供給などでプライベーターのサポートに専念するという。
来季プライベートチームは、今季までの320siをベースとした4シリンダーの1.6リッター/ターボエンジンの『BMW320TC』を新モデルとして開発。この名称のTCは『ツーリングカー』を意味するということで、全世界に60以上のキットがデリバリーされるという。11年から参戦を開始するWRC用のミニ・カントリーマンにも、この320TCとの共通エンジンが搭載されることになった。
一方、ヨーロッパの耐久レースでは、シュニッツァーが走らせるM3 GT2のコクピットにアンディ・プリオール、アウグスト・ファルファス、ディルク・ミュラー、ヨルグ・ミューラーら、今季同様の豪華な顔ぶれを揃えた。このラインアップでニュルブルク、ル・マン、スパの各24時間レースに参戦、レギュレーションとの兼ね合いを観て、ILMCにも参加の意向を示している。
また、ALMSにも今季同様ディルク・ミュラー、ビル・オーバーレン、ジョニー・ハンドに加え、ディルク・アドルフがレイホール・レターマンレーシングからM3 GT2で参戦することが発表された。
2012年に復帰するDTMに関しては、すでに開発チームも結成されており、ドライバーの選考にも入っている状態だという。F1から撤退した後はフォーミュラBMWで若手を育成しつつ、BMWモータースポーツの最盛期を取り戻すかのように『ハコ車』への活動に力を注いでいる。
来年の7月には、スポーツディレクターにイエンス・マルクアルトが就任する。伝統あるBMWモータースポーツに、新しいトップとプロジェクトが加わって、今までとは一味違ったBMW Motorsportの活動を期待することができるだろう。