【SARD WEB NEWS】 SGT第7戦AP 決勝レポート
DENSO KOBELCO SC430
第7戦オートポリス決勝は
獅子奮迅の走りで5位フィニッシュ
http://www.sard.co.jp/race_r/r2012/rd7/report.html
2012 SUPER GT 第7戦「SUPER GT in KYUSHU 300km」(9/29-30)
オートポリス(1周4.674km)
入場者数:予選11,200名、決勝21,100名 合計32,300名
9月30日(土)、SUPER GT第7戦「SUPER GT in KYUSHU 300km」の決勝が行われ、台風17号の影響でウェットコンディションの中、GT500クラス最後尾となる15番グリッドからスタートした石浦が駆るDENSO KOBELCO SC430は、2周連続ファステストタイムを記録する驚愕のハイペースで勇往邁進に攻め、7位にまでポジションアップし25周を終えピットイン。ピットワーク勝負とアウトラップで3台を抜き去るチームワークを見せ、26周目からドライブした脇阪はハイペースで攻め続け前を攻略。5位にポジションを上げた。
37周目に不運にも異物を拾って左リアタイヤがパンクし、14位に後退する逆境となっても最後までタイトル争いを諦めない不屈の闘志を見せる脇阪は、ライバル勢よりも数秒速い次元の違うラップタイムで次々と前を攻略。石浦のファステストタイムを更新しながら、獅子奮迅の走りで攻め続け5位フィニッシュとなった。ドライバーポイントで6点を獲得(合計49点)、チームポイントで9点を獲得(計67点)し、ランキング3位を維持したが、1号車が優勝したためシリーズチャンピオンを逃す結果となった。次のシリーズ最終戦となる第8戦は、10月27日(土)・28日(日)にツインリンクもてぎにて開催される。
■公式練習走行
第6戦では怒濤の追い上げで6位フィニッシュを果たしランキング3位を堅守したDENSO KOBELCO SC430。シリーズリーダーが昨年のチャンピオンに変わり15ポイント差に開いたが、残り2戦で逆転は可能。シリーズも大詰めとなり、タイトル争いの天王山となる第7戦は九州・阿蘇のオートポリスが舞台。予選はノックアウト方式で、決勝は300km。ピットストップは1回、ウェイトハンディ43kgを搭載する。阿蘇外輪山の北方に位置するオートポリスは標高900m、高低差52mのマウンテンコース。かつては世界スポーツカー選手権(SWC)最終戦が開催されるなどダイナミックでテクニカルなレイアウトの国際公認コース。最終戦でのタイトル挑戦権をかけた激しく厳しい戦いが予想される。昨年はポールポジションからトップ争いを演じ、2位走行中にあと2周で思わぬリタイアを喫してしまったが、8月末に行われたタイヤテストではコースレコードを上回るタイムを記録して好調さをアピール。初のタイトル獲得に向けてチーム一同、並々ならぬ闘志を胸に勇往邁進、目標に向かってひたすら前に進むことを誓って勝利を狙っている。
29日(土)午前中の公式練習走行は、台風17号の影響で雨が強くなったり弱くなったりと不安定な天候となった。気温14度/路面温度18度と肌寒いコンディションの中で、9時から1時間40分の混走セッション開始時は、コース上の雨の量が多く、前走車の通った後の轍ラインから外れると非常に滑りやすいコースコンディションに。石浦からドライブしたDENSO KOBELCO SC430は、ウェットでのセット調整を進めながら周回を重ね、雨量の変化と共にウェットタイヤの確認とタイヤ内圧調整などを行った。その後セット調整も進み、途中から降雨量も、コース上に溜まっている水の量も減ったことからタイムを周回ごとに更新。石浦は25周目には1分47秒684の4番手タイムをマークした。29周目からは脇阪が走行。6周目には1分46秒691とベストタイムを更新。2人のドライバーとも雨中での好調さを維持していることを証明した。その後は雨の量も増えてタイムアップならず。赤旗で遅れて始まった11時から10分間のGT500クラス単独走行のセッションではタイヤの確認を集中的に行い、公式練習走行は脇阪のマークした1分46秒691の4番手で終えた。
■公式予選
■ノックアウト・Q1:不安定なコンディションでコースオフ、まさかのノータイムに
29日(土)14時15分から15分間の公式予選Q1は、気温14度/路面温度18度と午前中の練習走行から上がらずに冷えた路面コンディションのまま。GT300クラスのQ1終盤ぐらいからコース上の水の量が増えていった。石浦は開始から1分後にコースイン。コーナーごとに溜まっている水の量の変化が大きく、各車ともコーナリング中にクルマが暴れるほど難しいコンディションとなった。一方、降る雨の量は少なかったが、不安定な雨がこれから強くなっていけばタイムを出すのは厳しくなる状況。どのドライバーもアウトラップから攻め、タイトロープを渡るようなアタックが始まった。コースインした石浦もアウトラップから攻め、セクター1から2と速いタイムで駆け抜けた。そして、つづら折れの登りセクションとなるセクター3のターン14(60R右コーナー)進入で溜まった水に乗ってハイドロが起こってしまい、フロントのグリップを失った結果、痛恨のコースオフ。バリアにフロントを軽く接触した程度でクルマにダメージはなく、マーシャルの救助でコース復帰。自走でピットへ戻ったが、赤旗中断の原因となったことでその後の走行は出来ず、タイム抹消扱いに。公式練習走行の走りからQ1突破11台に入るのは確実ではあったが、決勝はGT500クラス最後尾の15番グリッドからのスタートとなった。
■決勝
■フリー走行
30日(日)決勝日朝のフリー走行開始時は、気温15度/路面温度17度の雨と霧のウェットコンディション。9時20分から始まった30分間のフリー走行では、開始早々にコースオフ車両があり、加えて霧が濃くなり視界不良で7分間走行した時点で赤旗中断。回復の見込みがないことから一旦キャンセルされ、11時から30分間に改めて走行セッションが設定された。だが、11時になっても視界は回復せず、このセッションもキャンセルされた。結果、公式練習走行は3周走行のみで1分56秒717の11番手タイムとなった。
■決勝スタート
30日(日)決勝前8分間のウォームアップ走行時の路面はウェットで、4周を走行して決勝への準備を無事に終えた。14時決勝スタート時点では気温14度/路面温度16度と低い状況。時折、雲が薄くなるも雨はしとしと降り続け、路面はウェットコンディションのまま。安全上、セーフティカー(SC)スタートとなり、2周を終了しSCが退去。3周目から実質のレーススタートとなり、15番手からスタートした石浦が駆るDENSO KOBELCO SC430は、ウォータースクリーンで前が見にくい状況の中で、まずは2つ順位を上げた。
第1スティント:驚愕のハイペースで攻めた石浦
石浦は、果敢に前を攻め立て6周目と7周目に2周連続ファステストタイムを記録する驚愕のハイペースで勇往邁進に攻め、まずは10位にポジションアップ。5位争いの集団に加わった。12周目にクラッシュ車両レスキューのため、SC導入。その間、冷静な石浦は無線でつぶさにタイヤやコースの状況をピットに伝え、今後のレース展開をエンジニアと相談した。16周を終えSC退去とともにダッシュをかけた石浦は、20周目にはS字手前で12号車を攻略。続いて21周目には17号車も抜き去り8位にポジションアップを果たし最後尾からの逆襲を見せた。この頃からライバル勢がピットインを始め、7位となった石浦も25周を終えピットインする戦略をとった。
第2スティント:脇阪が次元の違う獅子奮迅の走り
約29秒ほどの素早いピットワークで脇阪を戦列に送り出す。前の周にピットに入った1号車の前に出ることに成功。アウトラップから攻めた脇阪は27周目に再び12号車を抜き29周目には100号車もオーバーテイクし、23号車との差も1秒にまで詰め寄った。なおもハイペースで攻め続ける脇阪。全車がピットインした時点で5位にまでポジションを上げた。だが、37周目に脇阪からタイヤの違和感を訴える無線が入り緊急ピットイン。不運にも異物を拾って左リアタイヤがパンクし、14位に後退する逆境となった。しかし、最後までタイトル争いを諦めない不屈の闘志を見せる脇阪は、ウェットコンディションの中、ライバル勢よりも数秒速い次元の違うラップタイムで次々と前を攻略し挽回。石浦のマークしたファステストタイムを更新する1分46秒861のファステストタイムを新たに刻み、獅子奮迅の走りで攻め続け順位を上げていき、5位フィニッシュとなった。
天王山となった第7戦は、ドライバーポイントで6点を獲得(合計49点)、チームポイントで9点を獲得(計67点)とシリーズランキング3位を維持したものの、ディフェンディングチャンピオンの1号車が優勝したため、悲願のシリーズチャンピオン獲得を惜しくも逃す結果となった。
■脇阪寿一
「決勝は石浦が半分もポジションを上げて帰ってきてくれ、ドライバー交代後、自分も良いペースで追い上げることが出来ましたが、さぁこれから!という時にタイヤに違和感を感じ緊急ピットイン。スローパンクチャーでした。その後はとにかくプッシュし続けましたが・・・、結果は5位。今季は中盤以降、トラブルなどで失ったポイントが非常に大きく、厳しい戦いを強いられてしまいました。タイトルが決まってしまい、悔しい気持ちでいっぱいですが、この悔しさがチームを必ず強くします。最終戦はランキング2位、そしてレクサス勢トップを狙い、優勝目指してベストを尽くしますので、ご声援のほどよろしくお願いいたします」
■石浦宏明
「勝つしかタイトルへの道は開けないので、とにかく、がむしゃらに走った第1スティント。雨の速さには自信があったので、一生懸命にファステストタイムを出して追い上げていきました。 途中、5位争いで詰まってしまって、その後はSC導入にはなり、これはコンディションを読んでの戦略的な勝負だと思い、SC中にピットと作戦を練りました。再スタート後もペース良く、優勝した1号車に追いつき、ピット作業で数台を逆転。パンクは残念でしたが、そこからの寿一さんの追い上げも凄く、チーム全体として最後まで諦めない戦いが出来たことは良かったです。 今季はトラブルなどがあって運がなかった感じですが、最終戦はウェイトも無いので、悔いの残らない最高の走りを見せたいと思います」
■大澤尚輔監督
「後方からのスタートでしたが、クルマとドライバーのポテンシャル的には十分に挽回はできると踏んでいたとおり、見事な追い上げを見せてくれました。パンクという不運がなければという思いもあります。まだ少し詰めが足りない部分があって、そこを強化していけば更に強いチームになれると確信しています。今季のタイトルは決まってしまいましたが、最終戦のもてぎでは来季につながる良いレースをお見せできればと思います」
