DTM第4戦ザントフールトでアウディがチームオーダーを発令した疑いがあるとして、同レースのリザルトは暫定扱いとされたまま、ドイツのモータースポーツ連盟DMSBは、調査を行ってきた。その結果、マティアス・エクストロームを2位から3位に降格する決定が下された。
ザントフールト戦の終盤、エクストロームはオリバー・ジャービスとアレックス・プレマをパスし、メルセデスのゲイリー・パフェットに続く2位でフィニッシュした。このオーバーテイクがチームオーダーによるものである疑いがあるとして調査が続けられた結果、DMSBは、アウディはレギュレーションに違反し、チームオーダーを発令したとの結論に達した。これによりDMSBは、エクストロームに5秒加算のペナルティを科し、エクストロームは2位から3位に順位を降格された。さらにスチュワードは、アウディ・スポーツ・チーム・アプト・スポーツラインおよびフェニックス・レーシングに25,000ユーロの罰金(うち20,000ユーロは今季末まで執行猶予扱い)を科した。ジャービスとプレマには戒告が与えられた。
レース後、ラップタイム、ビデオ、マシンデータなどがチェックされた結果、スチュワードはエクストローム/ジャービス、エクストローム/プレマのオーバーテイクの動きは通常のレースの状況で行われたものではないという結論に達した。しかし二度目のヒアリングで、チーム側からジャービスとプレマのマシンがなぜ極端にペースを落としたのかについての説明がなされ、状況の一部にドライバーたちの容疑を晴らすものもあり、スチュワードは、重大な不公正は証明できないとも認めている。アウディは今回の裁定に対して控訴を行わない。
ザントフールトのリザルトは、暫定2位のエクストロームが3位に降格になり、暫定3位のオリバー・ジャービスが2位に繰り上がった。
