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スーパーGTニュース

投稿日: 2012.09.10 00:00
更新日: 2018.02.16 11:17

ENEOS SUSTINA SC430、3番手走行も2速を失う


LEXUS Team LeMans ENEOS
RACE REPORT-2012/9/10

SUPER GT 2012 series
Round6 富士スピードウェイ
9月8日(土)予選 / 9月9日(日)決勝

 シリーズ終盤戦への突入となる第6戦は、富士スピードウェイ(静岡県)にて開催された。

 9月8日(土)、天候は曇り。午前中の練習走行は9:40~11:20で行われ、伊藤大輔、大嶋和也の両ドライバーが交互に乗車しながらマシンを調整。500クラス専有の11:30~11:40では大嶋が乗車し、6番手というまずまずの感触でセッションを終えた。 

 今回の予選方式は、富士では初となるノックアウト方式で行われた。Q1に挑んだのは伊藤。天候は曇り。開始時の気温26℃、路面温度35℃。14:15~14:30の15分間のセッションのうち、残り8分間となった14:22にコースイン。このタイミングで大部分のマシンがコースに入り、アタックを開始した。伊藤は1度目のアタックで1'34.075のタイムで7番手、さらに各車タイムを上げる中、伊藤もタイムを上げて1'33.778で6番手を獲得、引き続きQ2へ挑むこととなった。Q2へは大嶋が出走。大嶋はこのセッションでトップタイムをマークし、Q3への出場権を手にした。Q3は15:25~15:35の10分間。心配された雨は降らず、引き続き天候は曇り。伊藤は残り時間8分間になったところでコースインすると、いよいよポールポジションを賭けたアタック合戦が幕を開けた。伊藤は一度目のアタックで1'33.892で5番手、さらに翌周もプッシュしてアタックを続け、二度目は1'33.407とタイムを上げたものの、4番手のマシンとはわずか0.015秒差という僅差でポジションアップならず、5番手で予選を終えた。

 9月9日(日)、朝の天候は曇り。9:00から30分間で行われたフリー走行では、伊藤から大嶋への交代練習と、ピット作業を含めたレースシミュレーションを行った。続くサーキットサファリには大嶋が出走し、ガソリンを積んだ状態でのマシンのチェックを行った。  

 午後になると太陽が顔を出し、気温29℃、路面温度45℃のドライコンディションのもと14:00にレースがスタート。今戦は全66周の300kmレースとなる。スタートドライバーを務める伊藤は、スタートで上手くポジションをキープ。一時6番手に順位を下げたものの、7周目には前方で起こった他車のアクシデントを上手くかわして2つポジションアップ、4番手に浮上。さらに13周目には、2つ前にいたマシンを前車に続いてパスして3番手に。

伊藤はその後もタイヤマネジメントしつつも、しっかりと表彰台圏内の3番手をキープし、順調に周回を重ねる。30周前後でのピットインを予定していた矢先、28周目のダンロップコーナーで、突然ギアが2速に入らなくなるトラブルに見舞われ、大きくタイムロス。その周を終えて急遽ピットに入り、ルーティンの給油、タイヤ交換を行い、ドライバーは大嶋に交代。大嶋は2速が使えないマシンで残り38周を争うこととなった。後半は当然タイムを上げることは叶わず、11番手で我慢のレースとなったが、54周目に前車をパスするとポイント圏内の10番手にポジションアップ。辛い状況ながら何とか1ポイントを獲得すべく大嶋の懸命な走行が続いたが、64周目に後ろのマシンに先行されて再び11番手に。このままゴールを迎えるかと思われた最終ラップで、前車の失速により10位にポジションを戻してチェッカーを受け、貴重な1ポイントを獲得した。

⇒黒澤琢弥 監督のコメント:
「土曜の練習走行の間にきちんとクルマを作れて、予選に挑みました。結果5番手とはいえタイムは僅差で、レースに向けてクルマのバランスはすごく良かったので、期待してレースを迎えました。予想では、後半の大嶋選手に交代するあたりから、交代して10周くらいが勝負だなと感じてたのですが、そこに行く前にギアが2速に入らなくなって。本来ならリタイヤしてもおかしくないようなトラブルでしたが、とにかく走れるだけ走ろうと。2速が無いという状況では富士だとほとんど勝負にならないんですけど、それでも最後まで走り切って、しかも最終ラップで貴重な1ポイントを大嶋選手に取ってもらったので、これを無駄にしないように、またチームで一丸となってオートポリス戦も頑張ります。」

⇒伊藤大輔のコメント:
「残念な結果です。途中までは順調に来ていたのですが、ギアの2速がなくなってしまい、そこで表彰台争いからは脱落ということになってしまいました。大嶋も2速がない中、最後まで頑張って貴重な1ポイントを取ってくれて、感謝しています。せっかくクルマも速かったので残念ですが、その分次戦で頑張るしかないと思っていますので、引き続き応援よろしくお願いします。」

⇒大嶋和也のコメント:
「予選は僕はQ2担当で、そこでトップを取ることができました。結果的に5位からのスタートということだったのですが、クルマの調子はまずまずで、特に決勝に向けてはガソリンが重い時の調子がすごく良かったので、表彰台は確実に狙えると思っていたし、優勝も狙えると思っていました。実際スタートしてからのペースも良かったのですが、突然2速がなくなったということで僕に急遽代わることになりました。ピットに入る前にトラブルが起きた時のタイムロスもけっこう大きかったですし、それ以降何とか3速から上のギアだけを使って走ったのですが、やっぱり上位陣と比べて1.5秒~2秒は遅いペースで、非常にストレスのたまるレースでした。そんな中でも何とか1ポイントだけでも取りたいと必死に走った結果、最終ラップで前車をパスして1ポイントを取ることができたので、ものすごく悔しいですけど、出来る限りのことはやれたかなと思います。シリーズタイトルへはかなり厳しくなってしまいましたが、残り2戦どちらも勝つつもりで精一杯走りたいと思います。」


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