本年毎戦お届けしているこの「F速目線」。初日フリー走行(FP)、特にFP2の結果を基にレースペースを分析し、決勝を予測するという趣旨の記事ですが、モナコGPのFP2はなんと雨。ドライタイヤで走行できたのはセッション終了の約10分前からで、各車スーパーソフトタイヤで6~7周連続走行するに留まりました。ロングランのペースを推測するには、データが圧倒的に不足しております。ただ、FP1では各車がソフトタイヤを装着し、多くの周回をこなしましたので、こちらの結果から、今回の勢力図を占ってみましょう。
やはりここモナコでも速いのは、メルセデスAMGの2台のようです。ルイス・ハミルトン、ニコ・ロズベルグのふたりとも、揃って高水準のペースを記録。ここモナコでは、メルセデス勢最大の武器とも言えるトップスピードはあまり生きてきません。しかし、メルセデスのマシンはコーナー立ち上がりのトラクションにも優れている印象。FP1でもワンツーという結果でしたから、やはり優勝候補最有力であることは間違いありません。開幕6連勝、なるでしょうか?
レッドブルのダニエル・リカルドの走りにも注目。22周使ったタイヤで、1分18秒6という最速タイムに匹敵するラップを記録しているのです。スティント終盤のこのタイムは、メルセデスの2台をも凌ぐモノ。6連勝を止めるとしたらリカルドか……という気もします。チームメイトのセバスチャン・ベッテルも悪くない。リカルドほどではありませんが、スティント後半に好ラップを記録しています。
メルセデス、レッドブルの次に来そうなのが、フェラーリのフェルナンド・アロンソ。連続して好タイムを計測していない部分は気懸りですが、やはりスティント終盤で1分19秒0を計測。難しいコンディションの中トップタイムを記録したFP2の走りも評価に値します。モナコはセーフティカー出動も非常に多く(過去10年の出動率は80%!)、状況を読み判断する能力も重要視されるからです。ライコネンもFP2こそトラブルが発生してしまいましたが、FP1の走りはまずまずでした。
アロンソの次にはウイリアムズのバルテリ・ボッタスと、フォースインディアの2台。ウイリアムズのもう1台、フェリペ・マッサはFP1でパワーユニットにトラブルを抱えていた様子で、そのトラブルがしっかり解決されれば、マッサも加えたこの10台が、入賞候補者と言えるでしょう。
とはいえ、モナコで最も大切なのは予選順位です。モナコは「絶対に抜けない」コース。昨年の実績では、レース中のオーバーテイクは合計13回と圧倒的な少なさでした。同年のスペインが59回、バーレーンが82回でしたから、その難しさが分かろうというもの。しかも、過去10年中実に9回がポール・トゥ・ウイン。08年にマッサが勝てなかった以外は、すべてポールシッターが勝利を収めています。今回もそのとおりになる可能性は、非常に高いでしょう。
さらに、タイヤ交換戦略でライバルを出し抜くのも、今回は難しそう。なぜなら、各車ともタイヤを最適な温度まで発熱させるまでに、3~4周程度かかっているようです。つまり、“アンダーカット”と呼ばれる“早めにタイヤを交換して新しいタイヤで速く走り前に出る!”という戦略も実現が難しく……この点でも、予選順位が持つ意味は、非常に大きいと言えます。
モナコGPは他のグランプリと異なり、木、土、日と走行セッションが行われます。つまり、本日金曜日はお休みです。決勝結果を占うために、まずは土曜日に行われる予選に要注目です。
