F1第5戦スペインGPの予選でトップ10入りを果たしたドライバーたちが、予選の戦いを語った。
ルイス・ハミルトン 予選＝1位
「ポールポジションを獲得できて胸がいっぱいだ。昨日はとてもうまくいっていたのに、今日は本当に厳しい一日だったからね。金曜にはとても満足していた。夜の間に小さな変更をいくつか行った。本当に小さな変更だった。なのに今日はマシンが扱いづらくなってしまった。路面コンディションが変わったせいでね。ニコ（・ロズベルグ）はFP3、予選Q1、Q2でとても好調だった。それで僕らはQ3に向けてマシンのハンドリングを改善するためにデファレンシャルを少し調整した。最後の走行では、ポールを獲得するため、クルマからも自分からも100パーセント以上の力を引き出さなければならなかった。うまくいってすごくハッピーだ。今週末のチームの努力、開発面の向上には本当に感激している。これほど高いレベルのパフォーマンスを経験したのは初めてだよ。僕はこのサーキットでまだ勝ったことがないから是非とも優勝したい。バルセロナでは僕への応援が年々大きくなってきていて、スペインに素晴らしいファンがたくさんいるからね。明日は優勝をつかむために全力を尽くすつもりだ」
ニコ・ロズベルグ 予選＝2位
「今日は一日中いい感触を持てていたし、予選をすごく楽しんでいた。最後にいいラップを走ったが、Q3ではルイス（・ハミルトン）の方がいい仕事をした。ものすごくがっかりしている。ルイスに次ぐ2位というのは嬉しいことじゃないからがっかりだ。でも結局は彼の方がいい仕事をしたということだ。2番手スタートというのは少し不利だけど、1コーナーまで長いストレートがあるから、明日はルイスよりいいスタートを決めて、彼の前に出たい。長いレースの中でタイヤのデグラデーションが大きな問題になるので、その面でアドバンテージを得るチャンスが出てくるかもしれない。明日のレースが楽しみだよ。今僕らが手にしている素晴らしいシルバーアローをうまく活用するため全力を尽くし、選手権におけるリードを拡大したい」
ダニエル・リカルド 予選＝3位
「メルセデスのことをあまり考えなければ、自分の仕事に満足だ。だから今日はとてもいい日だったと思うし、自分のアタックにそれほど落胆もしていない。今日はどうすればこれ以上改善できたか全く分からないから、自分たちのベストを尽くせたと考えている。でも今の僕らは3、4番手あたりだから、シルバーのマシンとの差を縮めたいね！ セブは残念だった。彼はとても苦しい週末を送っている。ふたりで共に戦えるのが望ましいんだが。明日に目を向けると、3位が僕らに可能な最大限の結果だと思う。もしメルセデスが今日のペースを保ち続けるとしたら、現実的に見て僕らには彼らを捕らえることはできない。（ポールまでのタイム差が）1秒というのはあまりに大きい。決勝で異なる戦略を採ったとしても、（1周）1秒の差は埋められない。ギャップを少しずつ縮めていかなければならない。明日は戦って、少なくとも表彰台に上りたい。彼らに対して戦いを挑めないのであれば、他のドライバーたちに勝つことを目指す。3位がつかめれば、優勝ではないにしても、満足できるだろう」
バルテッリ・ボッタス 予選＝4位
「ここまでかなり厳しい週末を過ごしてきた。大きな自信をつけなくてはならなかったが、大事なときに全てがうまくまとまって、いいラップを走ることができた。FP3の後でセッティングにいくつか変更を加えたら、それがうまく機能した。決勝ではさらによくなるだろう。ここではオーバーテイクが難しいため、予選が重要だ。メルセデスの後ろは接戦になるだろうから、明日を本当に楽しみにしている」
ロマン・グロージャン 予選＝5位
「グリッド3列目につけられたのは、チームの全員にとってとてもポジティブなことだね。僕らの望んでいた位置だし、今後もっと向上できるのは間違いないよ。レースは面白くなるはずだ。このコースではオーバーテイクが難しいし、僕らは1スティント目でタイヤをできるだけ温存し、どこまで長く走れるか見てみるつもりだ。明日どれだけのことを達成できるかはまだ分からないけれど、言うまでもなく念願のポイント獲得をついに達成できたら嬉しいね」
キミ・ライコネン 予選＝6位
「当然トップ争いをしたいと思っているから、6番手に満足はできない。でも前戦と比較すると、いくつか問題は解決できたしマシンのフィーリングも改善されている。昨日のロングランはうまくいったし、全体的に見て僕らはいい仕事をした。それでも自分たちが望んでいるレベルの速さはないから、まだまだやるべきことは多い。明日の目標は、いいスタートを切って正常なレースをすることだ。もちろん優れた戦略も必要だし、タイヤに注意してうまく管理していかなければならない。簡単ではないだろうけれど、もちろん戦うつもりだ。午前中のセッションでは悲惨だったが、マシンを大幅に変えた。それでもまだ苦労した。1周をうまく走るのに格闘しなければならなかった。常に細かい問題があって、1周を走るのもとても難しい。人はそのこと（フェルナンド・アロンソに予選で勝ったこと）に関心があるのだろうが、僕が目指しているのはトップに立つことだ。6位や7位では満足できないし、そこを目指しているわけじゃない。もっとずっと大きな問題を考えなければならない。（アロンソに勝ったことは）とりあえずいいことだけど、それで僕の人生が変わるわけじゃない」
フェルナンド・アロンソ 予選＝7位
「いい予選ではなかったものの、難しい週末を送っているから結果は大体予想していたとおりのものだった。特にグリップに関して苦労しているが、それは僕らだけでなく全てのチームに言えることだ。もちろんもっと上位からスタートしたかったけれど、これが今日の結果だ。僕らには十分な速さがなかった。今は明日のことを考えなければならない。いくつかポジションを上げて、できるだけ多くのポイントを獲得できるよう努力する。ここに持ち込んだアップデートのうち、いくつかは機能したが、他はまだテストが必要だ。中国GPに比べたら確実に進歩しているけれど、どれだけ多くのセッティング変更をしてもリヤに問題がある。キミ（・ライコネン）はとてもいい仕事をした。フェラーリが2台揃ってもっと上でフィニッシュできるといいね。これから明日に向けて、ベストな戦略を探り出し、いいスタートを切れるようにしなければ。だけど何より重要なのは、どんなミスも犯さないということだ。このレースでは高いレベルの集中力が要求されるからね。今日の最悪な出来事は、メルセデスとのタイム差だ。予選7番手とか表彰台には程遠いとか、そういうことよりも、（ポールタイムから）1.8秒差というあまりに大きすぎる差が問題だ。何とか状況を変えたい。努力して結果を出さなければならない。モナコにもシルバーストンにもカナダにも新パーツを持ち込む予定だ。ここにも6つか7つ新しいパーツを導入したが、魔法を使うことはできない。メルセデスはここにいくつか新パーツを持ち込み、それがうまく機能しているようだ。元々他に大きなギャップを築いていたのに、さらにそれを拡大した。でも僕らのマシンは間違いなく中国の時よりよくなっている。今日は彼らと1.8秒差だったけれど、今後これ以上差が広がることはないと確信しているし、そう願っている。モナコではもう少し彼らに近づけるだろう」
ジェンソン・バトン 予選＝8位
「誰にとってもかなり厳しい状況だったと思う。路面にあまりグリップがなかったから、全てのセッションで、うまくいくマシンバランスを懸命に探った。あと少しというところまではきたけれど、最後の走行でもまだかなりアンダーステアが強かった。それでもそれほど悪い結果ではない。セッティングでもう少しタイムを縮められたと思うが、大きな差が出るほどにはならなかっただろうね。明日のレースではスライドする場面が多く見られるだろう。その点で僕らはかなりいい仕事をしていて、レース用にオプションタイヤを1セット残してある。どんな戦略を採るかはまだはっきりしていないけれど、戦略を選ぶ上で多少余裕があるのはいいことだ。上位で新品オプションをセーブしているドライバーは誰もいないと思うから、僕らは8番グリッドでなおかつ1セット残っているというのはとても重要なことだよ。まだ思いどおりの位置ではないものの、今週末は間違いなく改善の兆しが見られている」
フェリペ・マッサ 予選＝9位
「今日の自分のラップにはがっかりしている。ターン10でブレーキングの後にリヤのコントロールを失ってしまったんだ。マシンのせいではなく、僕のミスだ。それ以外はセッションを通して本当にうまくやっていたから、一番肝心な時にいい走りができなくて腹が立つ。今日は楽に4位と5位に2台のマシンを並べられたはずなんだ。然るべき順位をつかめなかった自分にがっかりだ。でも明日のレースは長いし、マシンにはいいポテンシャルがあるので、やれることはたくさんあるよ」
セバスチャン・ベッテル 予選＝10位
「Q3のためにガレージを出る際、まず1速に入れ、2速に入れると駆動力を失った。3速に入れると機能したので、2速なしにそのラップを走ろうと決めた。でもターン1まで来た時点で5速にスタックして駆動力を失ったため、止まるしかなかった。昨日のセッションでは走行時間を失ったが、今日は1周ごとにリズムに乗れるようになっていた。メルセデスより後ろのマシン同士は接戦になっているし、今日は3番手を狙えていたと思うが、その前に止まってしまった。もちろん、かなり落胆している」
