F1第6戦モナコGPのフリー走行3回目は、ルノーのロバート・クビカがトップタイムをマークした。2番手はフェリペ・マッサ(フェラーリ)、マーク・ウエーバー(レッドブル)が3番手に入った。BMWザウバーの小林可夢偉は17番手だった。
1日の休養日が明け、迎えたグランプリウイーク3日目。土曜日は午前11時からフリー走行、午後2時からは注目の予選が行われる。フリー走行開始時の天候は晴れ。気温は21度、路面温度は26度というコンディションとなった。
セッションは序盤からミハエル・シューマッハー(メルセデスGP)やセバスチャン・ベッテル(レッドブル)らがトップタイムをマークし、初日トップのフェルナンド・アロンソ(フェラーリ)もベッテルのタイムを塗り替える走り。チームメイトのフェリペ・マッサ(フェラーリ)も2番手タイムをマークするなどフェラーリ勢をはじめ有力チームは順調なスタートを見せた。
開始15分過ぎ、ヴァージンのティモ・グロックがヌーベルシケイン先のエスケープゾーンにマシンを止めた。
その5分後、なんと今度はフェラーリ陣営が悪夢に見舞われる。アロンソが丘の上のターン3でガードレールにクラッシュしてマシンの右側面を大破。フロントタイヤの外れた赤いフェラーリは無惨なかたちでコース外に運び出され、無事マシンを降りたアロンソと共に予選前という貴重な走行時間を失ってしまった。
クラッシュの余韻が残るコース上では、その後もシューマッハーがミラボーのエスケープゾーンに逃れる場面があり、エイドリアン・スーティル(フォース・インディア)もカジノ・コーナーでハーフスピンを喫した。可夢偉もコース終盤のラスカスでスピンするなど、中盤は不安定なな挙動に苦しむドライバーが多く見られた。
しかしその間もトップタイムは更新されており、クビカが1分15秒台に入れると、ルイス・ハミルトン(マクラーレン)やウエーバーらがそのタイムを塗り替えていった。
残り5分となりセッションも大詰めを迎えると、各マシンは柔らかいコンパウンドのスーパーソフトタイヤを履いて最後のアタックを行った。ここでは、残り1分というところでクビカが1分14秒806という最速タイムをマークする。しかし多くのマシンが一斉にタイム計測を行った影響でアタック中のスローダウンを余儀なくされるドライバーも出ている。
結局2番手にはマッサ、ウエーバーが3番手に入った。7番手のニコ・ロズベルグ(メルセデスGP)までがコンマ5秒以内という接近戦にもなっている。