F1第4戦中国GPの決勝は、マクラーレンのジェンソン・バトンがトップチェッカーを受け今季2勝目を飾った。僚友ルイス・ハミルトンが2位でマクラーレンは1-2フィニッシュを達成。3位はニコ・ロズベルグ(メルセデスGP)。小林可夢偉はリタイアに終わった。

 決勝スタートの午後3時を迎え上空からはパラパラと小雨が落ちてくるが、路面コンディションはまだドライの状態。ティモ・グロックを除く多くのマシンはドライタイヤを装着してグリッドへ着く。気温は21度、路面温度22度。ルーカス・ディ・グラッシ(ヴァージン)とカルン・チャンドック(HRT)はピットスタートを選択した。

 迎えたレースは序盤から二転三転する展開で進んでいく。スタートはフロントロウのレッドブル勢を出し抜いたフェルナンド・アロンソ(フェラーリ)がトップに立つが、これはジャンプスタートと判定され5周目にドライブスルーペナルティを受ける。
 一方、コース上ではオープニングラップでビタントニオ・リウッツィ(フォース・インディア)がセバスチャン・ブエミ(トロロッソ)と可夢偉を巻き込んでクラッシュ。これでセーフティカーが入ると、さらにスタート時から降り続く雨が徐々に路面を濡らし始め、2周目から続々とマシンがピットインしてタイヤをインターミディエイトタイヤに交換。4周目のリスタートではコース上に留まったロズベルグが首位に立ち、以下バトン、ロバート・クビカ(ルノー)、ビタリー・ペトロフ(ルノー)、ペドロ・デ・ラ・ロサ(BMWザウバー)という顔ぶれが上位に並ぶ。
 5周目に入るとミハエル・シューマッハー(メルセデスGP)が2度目のピットインでタイヤを再びドライタイヤに戻す。雨は依然と小康状態のままだがコースコンディションは回復し始め、翌周からは一度タイヤを交換したドライバーがシューマッハーに習って再びタイヤをドライ用のものに戻していった。

 10周が過ぎようやくレースが落ち着きを取り戻し始める。12周終了時点の順位はロズベルグ、バトン、クビカ、ペトロフ、シューマッハー、ハミルトン、セバスチャン・ベッテル(レッドブル)、マーク・ウエーバー(レッドブル)。しかし、ピットインをしていない上位4台と後方のギャップは大きく、5番手シューマッハーはトップから40秒以上の差。ペナルティで序盤の争いから脱落したアロンソはトップから1分以上離され、13番手までポジションを落としている。

 その後レースはトップのロズベルグと2番手バトンがレースをリードするが、三度雨足が強まっていき再びタイヤ交換の必要に迫られてくる。そんな状況を前に19周目にバトンがロズベルグを交わし、ここでトップが交代。そして翌周から多くのマシンがピットインしてタイヤをインターミディエイトタイヤに交換していった。
 22周目、ハイミ・アルグエルスアリ(トロロッソ)のマシンからフロントウイングのパーツが脱落したため、ここで2度目のセーフティカーが出動。レースは26周目のリスタートで上位4台と後方のマシンの差がリセットされることになった。

 トップのバトンは中盤以降も水しぶきの上がるなかで終始安定した走りを見せトップを快走する。レースは40周を前にタイヤの摩耗がタイムに影響し始めたこともあって多くのドライバーが新しくインターミディエイトタイヤに履き替えるためにピットイン。ここで3番手まで浮上していたハミルトンがロズベルグに代わって2番手にポジションをアップし、レース終盤を前にマクラーレンが1-2態勢を築く。

 56周のレースはフィニッシュを前にタイヤが再び限界の状態を迎え、各コーナーではコースオフするマシンが続出。しかしマクラーレンの2台は致命傷となるような大きなミスもなくそのままチェッカー。ハミルトンが2位で続き、マクラーレンが見事1-2フィニッシュを果たした。
 3位はロズベルグ。4位はペナルティ以降、着実に順位を上げたアロンソが入った。5位はクビカ。レッドブル2台はウエットレースに対応しきれずベッテルの6位が精一杯。ペトロフは終盤にシューマッハーとウエーバーを立て続けに交わして7位に入る健闘を見せた。完走は17台。

 なお、2位のハミルトンと6位のベッテルは6周目のピットアウトの際にお互いが進路を譲らなかったことでレース後に審議されることになっている。

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