いよいよ次戦に迫ったF1日本グランプリ。F1ドライバーも続々と来日を果たす予定だが、そんなF1ドライバーの“素顔”はどんなものなのだろうか? このコーナーでは、F1 RACING誌に掲載されている大人気コーナー『質問があるなら直に訊け!』から抜粋。F1ドライバーの素顔を紹介しよう。第3回目は、マクラーレンのルイス・ハミルトンだ。
デビュー2年目の2008年にタイトルを獲得、F1史上最年少ワールドチャンピオンとなった。今季イタリア、シンガポールと2戦連続でクラッシュからノーポイントに終わり、一時は彼らしくない弱気な発言も出たが、すぐに元気を取り戻し、現在のランキング3位から2回目のタイトルを狙う。彼女のニコール・シャージンガーとは結婚間近とも言われている。F1ドライバーの中で仲良しはエイドリアン・スーティル、最大のライバルはフェルナンド・アロンソ。
F1ドライバーは皆、自分が最高だと信じているでしょうが、あなた以外の現役ドライバーで最も優れているのは誰だと思いますか?
ルイス・ハミルトン(LH):才能について語るなら、僕が出会った中で最高のドライバーはフェルナンド・アロンソだろう。人間性やその他のことも全部ひっくるめて、彼は素晴らしいと思う。
自分らしくあるために必要なものは?
LH:僕は頑固で負けん気が強いし、熱くなりやすい。センスはいい方だと思うよ。それから、大抵は常識ある行動をとれる。過ちは素直に認めるし、どんな状況でも自分のミスに気付いたら真っ先に白状する。そんな色々な要素や、周りの人たちが僕に与えてくれるパワーが、僕を僕らしくしてくれるんだ。
モータースポーツ以外で好きなことは?
LH:スポーツは何でも好き。それに音楽や映画鑑賞もね。時間さえあれば映画館へ行く。ホテルにいる時間が長いから、放送されている映画は大体観るし。それから、今でもよく弟とラジコンカーでレースをする。一般の人たちと同じように、外に座り込んで寒さに震えながらやるんだ。そんな時は、誰も僕らを特別扱いせずに、そっとしておいてくれる。今のところ、これが一番の楽しみかもしれない。
たった1日だけ、特別な力を持てるとしたらどうしますか?
LH:映画『ハート・オブ・ウーマン』のメル・ギブソンみたいに、女の子が何を考えているか聞きとれるといいな。でも、オン/オフの切り替えができないと困る。女の子のお喋りを延々と聞かされるのはタマらないからね。
今までで一番笑えたファンからの質問はどんなものですか?
LH:「結婚してください」さ。日本人のファンから日本製の下着をプレゼントされたこともある。サイズが小さすぎて穿けなかったけど。
人々はあなたのことを“大好き”か“大嫌い”の両極端に分かれているような気がしますが?
LH:F1にはとても多くの熱狂的なファンがいる。大抵は自国のドライバーを支持するもので、例えばブラジルGPでフェリペを迎えたサーキットの熱気は異常なほどだった。誰もが彼の姿に熱狂しているんだ。シルバーストンで僕に対して同じような声援を得られたことは本当に嬉しいよ。ファンの人たちは、贔屓のドライバーのこととなると感情的になるんだね。僕のことを快く思わない人が大勢いることは知っている。でも、僕を支えてくれる多くのファンがいることもまた事実なんだ。人の意見は様々だから、いちいちそれに動じてはいられないよ。
80年代に戻って、あなたの尊敬するアイルトン・セナや、アラン・プロスト、ナイジェル・マンセル、ネルソン・ピケなどと戦ってみたいと思いますか?
LH:アイルトン・セナは史上最高のドライバーだ。そんな人と自分を比べたりはしない。それはそれとして、80年代は素晴らしい時代だったと思う。僕はそのど真ん中、1985年の生まれなんだ。その当時のF1で走れるものなら走ってみたいよ。あの時代で一番好きなマシンは、88年のマクラーレンMP4/4。あれは今見てもすごくクールだ。
このインタビューはF1 RACINGの記事から抜粋したものです。
全文はF1 RACING 2009年4月情報号をご覧ください。