いよいよ次戦に迫ったF1日本グランプリ。F1ドライバーも続々と来日を果たす予定だが、そんなF1ドライバーの“素顔”はどんなものなのだろうか? このコーナーでは、F1 RACING誌に掲載されている大人気コーナー『質問があるなら直に訊け!』から抜粋。F1ドライバーの素顔を紹介しよう。第4回目は、ヴァージン・レーシングのティモ・グロックだ。

 トヨタのF1撤退に伴い、今季はヴァージンに移籍、元チームメイトで現在ロータスのヤルノ・トゥルーリと、新興チームにおけるトップの座を争っている。シンガポールGPではセーフティカー出動時にステイアウトし10位に浮上、非力なマシンで後続のマシンを何周にもわたって押さえて走るという活躍を見せた。2007年GP2チャンピオン、F1キャリア最高位2位の実力あるドライバー。

棚ボタで勝利を獲得するのと、ポイントが取れなくても素晴らしいレースをするのとでは、どちらが自分らしいと思いますか?
ティモ・グロック(TG):棚ボタで勝ってもあまり嬉しくないだろうけど、結果は結果だしね。フィニッシュライン目前で、「いい走りができなかったから優勝したくない」なんてわけにもいかないし……。レースをしていればそういうこともある。もちろん、いいバトルをして勝つ方がずっと楽しいに決まっているけどね。GP2時代のことだけど、トルコでルイス(ハミルトン)と最高のバトルをしたことがあるんだ。表彰台を逃したのはガッカリだったけど、ああいうバトルができた時は、たとえようのない充実感を味わえる。

あなたのキャリアで最も恥ずかしい出来事は何ですか? GP2時代の07年マクニールで、スタート直後にチームメイトのアンドレア・ズバーに衝突したことでしょうか?
TG:その通り。スタートラインからわずか20メートルでチームメイトとクラッシュするなんて、最低としか言いようがない。あの年はタイトルこそ獲れたものの、嫌な思い出が他にもあるんだ。スパでグリッドに向かう途中、リカルド・リサッティに押し出されてリタイアした時のことさ。マシンを降りて近くのバリアを飛び越えたら、大きな水溜りに着地して下半身ずぶ濡れ。惨めな姿でピットまで延々と歩いたんだ。踏んだり蹴ったりって、ああいうことだね。最悪の一日だと思ったっけ。

スポーツ界のヒーローは誰ですか?
TG:憧れの人はバレンティーノ・ロッシ。彼こそ二輪の世界を代表する選手だ。ラリーでも凄い走りをするしね。彼みたいな選手は他にいない。レース後にファンと一緒に大騒ぎしたり、皆でトラックを駆けて勝利の喜びを分かち合ったりしているのを観るとワクワクする。F1で勝ったら僕もあんなことをしてみたい。規則がうるさいから無理だろうけど。

“グロック・ドッグ”というあだ名の由来は何ですか?
TG:F3時代のことだけど、ドイツ人コメンテーターが僕のことを“戦うダックスフンド”と呼び始めて、それが英語で“グロック・ドッグ”になったってわけ。03年のことだけど、F3で17番手からスタートして間もなく、雨が突然止んだんだ。僕を含めて3人だけスリック、他はウェットタイヤを履いていたんだけど、ラスト1周で僕は4台ごぼう抜き、最後の1台を最終コーナーでオーバーテイクし勝利を掴んだんだ。あの頃の僕は、獲物を追いかけ始めたら止まらない猟犬みたいだったってわけさ。それ以来、皆が僕のことを“グロック・ドッグ”って呼ぶようになったんだ。

F1界で入れ替わってみたいと思う人物は誰ですか?
TG:バーニー(エクレストン)。なんたって一番の金持ちだからね! バーニーに成りすましてF1を思い通りにできたら痛快だろうな。

1シーズンで何人の女の子から電話番号をゲットしますか?
TG:白状するけど、昨年僕に電話番号を教えてくれた女の子なんて、ひとりもいないよ。ゼロさ、ウソじゃない。何がいけないんだろうな。もっとパーティーなんかに出た方がいいのかな? だからと言って、ナンパに精を出す気にはなれないけど。

ハミルトン、ベッテル、アロンソ、ライコネン、マッサ。あなたが、この5人のランク付けをするなら、順番はどうなるでしょう?
TG:僕を入れるのを忘れているよ! この顔ぶれをランク付けするのは難しい。ある意味で全員が横一線だと思うんだ。ただし、グロックって奴が一歩抜きん出ているけどね。

このインタビューはF1 RACINGの記事から抜粋したものです。
全文はF1 RACING 2009年7月情報号をご覧ください。

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