FIAは20日、モナコGPの最終ラップに起きたオーバーテイク問題について、現状のレギュレーションには明確性が欠けているとして、それらを修正する方向で検討に入った。
モナコGPの最終ラップ、ミハエル・シューマッハーはセーフティカーの退去後にフェルナンド・アロンソを追い越したことで、レース結果に対する20秒加算のペナルティを受けた。
しかしこの件については当事者であるシューマッハーおよびメルセデスGPと、ペナルティを科したスチュワードや追い越しをかけられたフェラーリとではレギュレーションの解釈に隔たりがあったため、これを明確にするべきとの声が挙がっている。
こうした事を踏まえ、FIAは20日付けでプレスリリースを発行。レギュレーションの明確化を含んだ修正案を次回の世界モータースポーツ評議会に提出することを明らかにした。
「モナコGPの最終ラップで確認された問題は、2010年 FIA フォーミュラ・ワン世界選手権にとって重要な事案であり、セーフティカー先導下での追い越し禁止という規則の適用において、明確性が欠けていることが明らかとなった」
「レースの最終ラップがセーフティカーによってコントロールされている時、マシンが従うべき手順を明確化にするためのレギュレーション調整が必要である。またチームとドライバーに対する指示もより明白なものにする。これらは今回の問題が将来、再び発生することを未然に防ぐものだろう」
「F1スポーティング・ワーキング・グループのこの提案を受け、F1委員会は問題解決のための修正案を提出するつもりである。この修正案は6月23日にジュネーブで開かれる次回のワールド・モータースポーツ・カウンシルで協議されることになる」