中国GPを前にロータスがメルセデスの新デバイスに対して正式な抗議を提出したが、FIAはこれを却下した。
メルセデスのデバイスは、フロントとリヤのウイングをストールさせ、直線スピードを向上させるもので、ライバルチームは、ドライバーがDRSを作動させる際の動きを利用するため違法であるとの主張を行ってきた。FIAは繰り返しこれは合法であるとの見解を示してきたが、ロータスは第3戦中国GPを前に、テクニカルレギュレーション第3条15に基づき抗議を行った。
規則には「第3条18に示されている調整に必要な部品は例外として、一切の車両のシステム、装置あるいは作動手順で、車両の空力特性を変更する方法としてドライバーの動きを使用するものは禁止される」と記されている。
FIAのスチュワードはロータスの抗議に対し、再度メルセデスのシステムは合法であるとの裁定を下した。
FIAとロータスおよびメルセデスの代表者が長時間にわたる会合を行った後、中国GPのレーススチュワード4人はロータスの抗議を却下した。
ロータスはこれに対して控訴する権利があるが、チーム関係者によると控訴は行わない見込みだということだ。
スチュワードは、長文の声明を出して裁定の根拠を示している。
彼らは“ダブルDRS”は完全にパッシブなシステムであるため、レギュレーションに従っていると考えている。このシステムはドライバーの動きに影響されるものではなく、空力特性の変更はドライバーが調整可能なボディワーク(DRS)の動きの間接的(直接的ではない)な結果であると彼らは述べている。
またスチュワードは、メルセデスはシーズン開始前にFIAにこのデザインの合法性についての見解を求め、FIAはこれを許可していたとも説明している。